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第30話 見間違えだろう? (3)

 僕は自身の顔を強張らせ、頬を引き攣らせながら、己の額と背には、『汗! 汗!』なのだ。


 そう、翔子が僕の顔を、自身の目を細め、ジト目で、覗き込むように見詰めてくるから。


 僕は翔子から目を反らし、泳がせ、慌てふためいた声音でしか言葉を返す事ができないのだ。


 だから僕の元カノ、じゃないのかなぁ?



 翔子いわく、未だ僕の彼女であるらしい、だけではなく。


 妊娠検査薬で反応が出れば、僕に責任をとって欲しいと急かし告げてくる。


 言い寄ってくる翔子だから。


 エルと一緒で、僕の妻になるのかなぁ?



『わぁ~い! わぁ~い! やったぁっ! やったぁっ! 俺って、思いっきりハーレム王仕様じゃないか?』と。


 僕は歓喜、ではないから。


 日本の法律は、一夫多妻は犯罪だから、無理! 無理になるからね。


 と、思いながら。


 僕は自身の目を細めながら、疑いの眼差しで見詰めてくる、翔子の眼差しから目を泳がせていると。


「嘘じゃろぅ、一樹?」


 翔子の奴が、また問いかけてくるから。


「ウソじゃないけぇ、ほんまじゃけぇ……。それに、常識で考えてみいやぁ! 空を飛べる人なんておる訳ないじゃろぅが。いくらエルが外人さんだからとしても。空は飛べんけぇ。翔子の身間違えじゃけぇ。ほんまじゃけぇ」と。


 とにかく僕は、自身の顔色を変え、目を泳がせたままの状態であろうとも。


 僕のエルは、『奥さま〇魔法使い』ではないから。


 飛ぶことは出来ないと言い切ったのだ。




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