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第30話 見間違えだろう? (2)

「……ん? 何、翔子?」


 僕が翔子に仕事場、お店の中に戻るようにと告げれば、彼女は声をかけてきた。


 だから僕は翔子へと言葉を返したのだ。


 まあ、僕自身は、相変わらず上を向いたまま。


 それと、自身の脳裏で、僕の大事な女性ひとへと呼びかけながら。


(エル頼むから帰ってきてよ。僕を捨てないでくれよ。お願いじゃけぇ。僕は別にエルにウソをついたつもりはないけぇ。ほんまやけぇ。信じてやぁ。お願いじゃけぇ。それに僕はエルを騙すつもりはないけぇ。ほんまに翔子とは自然消滅、別れちょったぁとばかり思ぅちょったんじゃけぇ。それにのぅ、電話のワンコールで音が切れるのだって、エル自身が、僕が電話をとり対応する様子を何度も見ちょったぁじゃないか。じゃけぇ、僕が、エルのことを騙すようなことは、しちょらん。しちょら、へんから。帰ってきてやぁ、頼むけぇ、エルお願いじゃけぇ)と。


 まあ、こんな感じで、念を込めるように、脳内で呟きながら翔子へと対応をしていれば。


「さっき、一樹の新しい彼女さん、空を飛んで、大空高く舞い上がり消えていかん、かった?」


 頭の中で、『う~ん、う~ん』と、唸り声を漏らしながら。


『エルよ。帰れ! 帰ってこい!』と、超能力をバ〇ル〇世のように使えないかと努力している僕に対して翔子が、こんな飛んでも無い事を問いかけてきたから。


「はぁ? はぁあああっ⁉ そりゃ、翔子ー! お前の気のせいじゃぁっ!」と。


 僕は声を大にしながら対応、エルは空など飛んではいないと告げたのだ。


「一樹、それ嘘! 嘘偽りじゃけぇ」


「ウソじゃないけぇ。ほんまのことじゃけぇ。翔子は多分、疲れちょるぅから幻覚を見ただけじゃけぇ。間違えなしにのぅ」と。



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