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第21話 エルフな勇者さまは、クリスマスの飾りの艶やかさに驚愕!(1)
「もう、本当にムカつく」、
「ムカつくのだから、一樹~」、
「一体誰よ。あの娘は」と。
車、ホンダN360。Nコロに乗車するなり、いきなりこれだよ。僕のエルフな奥さま、妻はね。
そう、先程の僕の元カノの一人である。実家の近く。近所。家のお袋達、近所の奥さま達と、生〇のグループ購入をできるほど近くに住んでいる美紀の悪態に対して、家のエルフな奥さまは憤怒、憤慨しながら、僕へと不満を漏らしてくるのだが。
僕の妻が、異世界と言う名の星の勇者、精霊さまだと言うことを知っている人達はわかっている通りだよ。
僕のエルは宇宙人さんだから、僕の想いや思考は、直ぐに察知、理解ができるから。今更の如く、僕と美紀との、過去の関係を。僕の口から言わせないで欲しいと思うから。
「もう、エルは、僕の口から言わないでもわかるじゃない。だから言わせないでよ。お願いだから」と。
僕は、『モウ、モウ』と、牛になりながら気落ちした声音で、エルへと嘆願をする。
すると僕の奥さまも、「もう~」、「もう~。だってぇ~」なのだよ。




