女神と天使
「すいませんが、当校になんの御用でしょうか?」
気づけば二人の男性教師に話しかけられていた。
気づいてはいたが、少し現実逃避をしていたので声かけられるまで自分のこととわからなかった。
ともかく、俺が不審者ではなく保護者であることを伝えなければ!
「あー、娘を迎えにきたのですが。」
「では、身分証と娘様のお名前をお願いします。」
まずい。名字が違うので余計疑われるパターンか!?
その時救いの女神が現れた!
「おじさん、何で迎えにきてるの?あ、先生。おじさんで保護者です。」
ひーちゃんが現れて、教師に説明するとすんなり終わった。
「ひーちゃんは女神だ。」
「おじさん、何いってんの?こんな目立つ車できて。」
ひーちゃんに怒られたが、りっくんの学校でのことを話すとさらに怒られた。
「おじさん、学校で喧嘩するって。しかも先生と。これからりっくんがお世話になる学校でしょ?何してんの?はぁ。」
かなりお怒りのようだが、我が家の天使が現れた!
「けど、おじさんはちゃんと先生とはなしてたし、ぼくにちゃんとあやまったし、ねーねーにもドーナッツかってくれたよ??」
りっくん、ナイスだ!
「はぁ?なんでりっくんを物で買収してるわけ!?今日一番あり得ない情報聞いたんだけど。」
どうやらひーちゃんは物では釣れないらしい。
心の片隅にメモを残すことにした。