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詩集その1

風が輝いている・傷痕

作者: 浅黄 悠

風が輝いている


窓を開け放つ

五月の新緑の甘い匂い

風が唄の様に流れてきて肌を撫でる

こんな日にはピアノでも弾きたい

黒鍵と白鍵の間に日だまりがある

向こうのキッチンから珈琲とパンの香り

私もお邪魔しにいこうかな

鉄塔が追いかける空の青さの向こうには

きっと海が凪いでいる


テーブルに白い陶製のお皿が並ぶ

ピーナツバターの瓶を手にやってくる姿は

まるでなにかの映画みたいだ

君はよく感情を面に出さないと言われているけど

こうしているときは

まるで新緑の葉のように

日々のささやかな喜びに揺れているとわかる

そんな微笑みを見られる


何もかもが確かに此処にある

風が輝きながらふきとおってるんだ

今、世界が伸びやかに呼吸をはじめたよ





傷痕


ずっと前の話だと笑う声に

君の傷痕が垣間見えた


机にできたシャープペンシルの跡のように

波打ち際に砂を残す流木のように


君が茫然と立ち尽くす

そんな夜があったのだ


気付かないうちに

傷は増えていくけど


どうか君は

自分の傷に壊れてしまわないで




半年ぐらい放ったらかしにしてたものです。

没にしようかと思ってたけれど出してみました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] いいですね。 風が耀いているのほうの 黒鍵と白鍵の間に日だまりがある の部分は、やわらかな光が浮かぶようで素敵ですし、 傷痕のほうは、 どなたかメロディをつけてくれないかな? という印…
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