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運命にあらがった少女

この物語は運命にあらがうと自分で決めた少女と、偶然運命にあらがった少女の二人を軸に進みます。


多分これが表に行くな。

 カルチャーショック。全く異なる文化圏へと向かいそこで経験する文化の壁によって精神的な衝撃を受けるそう呼ぶそうだ。

 かの文豪である夏目漱石も、イギリス留学の際、ストレスゆえにヒステリックに陥ったらしい。

 私自身の興味の管轄外であったためにまた聞きであるし、ただ字を読んで意味を推測したにとどまるところがあるのは否定しようもない。


 とはいえ、文化と一口に言っても様々だ。自分に合うものもあるであろうし、合わないものもあるはずだ。

 文化なんてものは国によっても異なるし、宗教によっても変化していく。扱ってくる言語、大陸、気候と影響を及ぼす値をあげていったらきりがないほどだ。


 その中において、宗教という価値観の際については、我々日本人は途端に反応が鈍化する。

 日本人ほど宗教にルーズな国はないというが、普段の生活の中では神様に対して一切敬意を払わないというのに、勝負事や、困ったことになったら、途端に神様に頼りだす。


 これでは、頼られた神様の方でもいい迷惑だ。


 そのくせ、宗教に対して否定的な人物が多い。

 イスラム過激派がテロを起こしたりすると、イスラム教を一括りにして嫌悪を向ける人物も少なくはない。


 いや、それだけには留まらずに、科学だけを信じ、神を侮蔑する人物のなんと多い事か。

 

 実際問題、私も神様を信じていない。

 これまで神様について高説たれてきたが無神教徒というのは日本において受けがいい。


 しかも、困ったときには神に頼ってしまう典型的な日本人なのだ、私は。


 もっとも、口に出して私は無神教徒だと宣言しようとは思わない。だって恥ずかしいし。

 そして何より、一般的な無神教徒と一緒にされるのが嫌なのだ。

 

 かつての世界、古代において神様というのは絶対的な存在だ。

 ここで封神演義という中国の古い小説を例にとって考えてみたい。

 

 この物語は運命というのが非常に重要なファクターだ。

 すべてが決まっており、その通りに進むというのが当然の出来事として描かれているのだが、現代人の感覚からすると、助かる可能性や願いといった物を一切合切無視しているようにしか思えない。

 現代人的な感覚いうと、あがけるならあがくべきなのだ。

 その為、感覚の齟齬が起こり、この小説はあまり好きになれない。共感できないのだ。


 すべてが決まっている世界で、どうして真面目になることが出来る、何かに真剣に取り込むことが出来るのだ。


 少なくとも私にはできない。

 私には無理だ。


 それこそが、私が無神論者である理由だ。

 

「我思う故に我あり」 デカルトが残した有名な言葉であるが、あれやこれやと疑っている自分こそが、確かに存在するという、逆説的論法にのとった言葉だ。

 この世界が夢が現実かそれを確かに区分できる唯一の考えだろうから私はこの言葉が好きだ。

 いや、好きだったというべきか。


 もはや、疑っている自分すら信じられない。

 神に出会うというのはそう言ったことだ。


 私の人生は幕をとしたのだ。偶然やってきた事故によって。

 だから、こんな場所で立っているのはあり得ない。


「やぁ、突然で悪いんだけど、悪役令嬢やってくれないか」


 意地悪く笑う目の前の存在によって私の中に存在する常識は崩壊した。


 だから、きっと、これは未来を紡ぐ物語。

 人は、私の事を狂人だというに違いない。だけど、本当に狂っているのは世界の方だ。

 これが責任の転嫁というのは誰に言われるまでもなく理解が可能だ。


 それでも言わせてもらいたい。


 何が世界だ‼ 何が運命だ‼

 高位存在が何でもかんでも決める、そこには何の自由もありはしない、そんな事由があるものか。

 我々は、聖書において神に逆らい知恵の実を口にしたアダムとイブの子孫だ。 

 彼らは楽園を追放されたことを後悔しているのかもしれない。だが、我々はもう、後悔などしていないのだ。

 きっと、我々に再び、神が楽園を用意されても、人類は自らの足で楽園から出るに違いない。

 人は自らの足で歩けるのだから。

 神が人の運命を決めていいはずなどないのだ。

 だからこそ、私は決してあきらめない。


 私は今ここに誓う。この世界を終わらせる(救う)と。


 例えその先に破滅しかないとしてもだ。


なんだろう、二人の主人公なんだけど、こっちのほうが書きやすいぞ。

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