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おっさんに絡まれた。

祝、ボッチ三週間記念!

まぁ、色々あってクラス内の人間関係に嫌気がさしたんだ。そんで今時使わないようなメール使って『絶交しよう』を一斉送信。みんなアプリ使ってるから一番初めに気づいた奴でも二日後だったよ。メールもガラパゴス諸島に強制送還される日はそう遠くないのかもな。そんなこんなで、無事キチガイ扱いされ、俺はクラスでボッチになった。


まぁ、俺だってこのままずっと一人で居続けるつもりはない。コミュ力は多少あると自負していることもあって、俺はこの優秀な力を持て余す気はさらさらない。

だから今こうして、新しい友人を見つけるために町中で声かけをしているわけだ。まぁ、男女問わないナンパみたいなものだ。で、今回はおじさんに絡まれている女子高生を発見した。たまたまよった公園でヒーローになるチャンス到来というわけだ。

こ、これは助けないわけには行けない!!!?

「ちょっとちょっと、おじさん、何してるんですか?」

「ひ、ひぃ。ち、違うんです、怪しいものじゃありません」

おじさんは、すごい困った顔をしながら、震えている。

このおじさんなんか変だ。多分見た目は四十代っぽいけど、結構かっこいい方なんじゃないだろうか。でも、すごい弱々しい。なんかすごく勿体無い。でも、変なことところはそこじゃない。なんか、町の美化活動のおじさんが来ているような上下の格好なのはまぁ、そんな人なんだろうと納得しよう。でも、背中に大きく友人庁と書いてある、あれはなんだ?すごいデコられていて公務員っぽい印象が台無しだ。なんだ、少女漫画のモブキャラにしても酷すぎだぞ?罰ゲームかこれ?

「で、でも、服からして怪しい……。大丈夫でしたか?

ってもういねぇ!?」

くそっ、女子高生はもう逃げたか!?本命が逃げちまったか……、ここはさっさと切り上げるか!

「こ、困った。も、もうどうしたら……」

「ど、どうしたんです?」

「聞いてくれるかい……!?」

すがるような目線。女の子にされたならイチコロだろうがおじさんなので何も感じない……。

「アルバイトを募集してるんだ。」

「あ、じゃあさっきのはアルバイトの勧誘だったんですか」

「そ、そうなんだ。で、でも逃げられちゃったけとね。

うちの管轄あんまり有名じゃないし……」

え、管轄ってその友人庁っていう、ふざけたそれ?

「え、えとどんな仕事なんですか?」

「クラスで孤立した子たちにコミュニケーションの取り方

を教えてあげて欲しいんだ」

なんだそれ?ボッチのお守役になれってこと?ぼっちの俺に?

「どうしてそんな……。国はついにボッチの保護にまで手を

出したってことですか?」

「ま、まぁ、少子高齢化の原因は恋人ができないからって

ところから派生して、恋人ができないのはコミュ力が

ないからだってなって、国はボッチを撲滅せねばならない

とかいう流れになったらしいんだ」

「国はボッチを害悪かなんかだと思ってんのか……」

「ま、まぁ、そんなところだけど君の良心に従って、

寂しそうな子を救ってあげて欲しいんだ。一人救うと、

15万円の報酬もあるし……。悪い話じゃないと……」

その一言で俺の心は固まった。

金の力は絶大なんだ。

今回はおっさんと公園で会話するだけのシュールな読み物でしたが、じ、次回からは主人公は学校に行きますよ!

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