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原理の再定義と首都への道

中央要塞の崩壊は、下層世界の支配構造に大きな亀裂を生じさせた。

エリアンとライラは、要塞の残骸から数日離れた場所にある、古びた地下シェルター (Chika Sherutā) に身を隠していた。エリアンは、彼が「修理」を必要と述べたエーテル安定装置 (Ēteru Antei Sōchi) を前に、深く集中していた。

「何を直しているの? 装置はもう安定しているでしょう?」ライラは尋ねた。

「機械は安定している。だが、この世界を動かす原理 (Genri) が間違っている」エリアンは答えた。「大公爵は、この装置を使って、エーテルの流れ (Nagare) を『汚染』と『独占』へと再定義 (Sai Teigi) した。俺はそれを『清浄 (Seijō)』と『解放 (Kaihō)』へと書き換える。」

エリアンは、天空の鍛冶師 (Tenkū no Kajishi) の真の力である高次エーテル錬成 (Kōji Ēteru Rensei) を発動した。彼の指先から放たれる光は、単なる熱や運動エネルギーではなく、装置の法則コア (Hōsoku Koa) へと直接作用する概念的な力だった。

ゴオオオオオ!

装置から、無数の古代文字が飛び出し、エリアンの周りを乱舞した。これは、世界創造の際に組み込まれたとされる、エーテル法則のプログラムコードそのものだ。

「『法則変更の原理 (Hōsoku Henkō no Genri)』… 1 と 0 を書き換える。穢れたエーテルは、必ず中和 (Chūwa) される。そして、天空の亀裂 (Tenkū no Kiretsu) へと向かうエーテル流は、常に浄化 (Jōka) されなければならない!」

この行為は、単なる修理を超えていた。それは、この世界に対するエリアンの宣戦布告 (Sensen Fukoku) だった。

数時間後、エリアンは疲労困憊で倒れ込んだが、その瞳には達成感が宿っていた。

「これで、下層世界全域のエーテル流は… 徐々に浄化されていく。大公爵のエーテル精製所は、もう汚染物質 (Osen Busshitsu) を生み出せなくなる。」

ライラは驚きに息を飲んだ。「お前は… 大公爵の支配構造そのものを壊したのね。」

「構造を修復しただけだ」エリアンは言った。

その直後、シェルターの古い無線機 (Musen-ki) が、ノイズの中から一つの信号を拾った。それは、ライラが知っているレジスタンス (Rejisutansu) の暗号だった。

『…エーテル流の急激な浄化を確認。大公爵の精製所、全停止。状況は優位。首都への決戦 (Kessen)** の機は熟した。至急、中央広場 (Chūō Hiroba) へ集結せよ。』**

ライラは歓喜の声を上げた。「ついに…! エリアン、私たちの行動が、彼らを動かしたんだわ!」

エリアンは立ち上がり、天空の鍛冶師として、新たな決意を固めた。

「よし。修理は完了だ。次は、エンジンの本体 (Hontai) を止める。『最終目標達成の原則 (Saishū Mokuhyō Tassei no Genri)』に従い、大公爵の首都へと向かうぞ。」

彼らの視線の先には、上層世界の遥か彼方、権力の象徴である大公爵の巨大な城塞が、雲間に浮かんでいた。

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