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第一話 幻想の空に焦がれる焔

2023/1/19 誤字修正および画像の追加

「ファントム・スカイ・オンライン正式サービス開始は後五時間ね・・・・・・」


 私はベッドに備え付けられたPCのモニターでそのことを確認しながらつぶやいた。

 私の名前は瓜得(うりえ) (ほむら)、幼少期に重傷を負って特殊な病院で入院している。

 幼少期に入っただけあって人生の半分以上はここで過ごしてたりする。

 ちなみに怪我を負う前の記憶は無い。


 そんな私は今夢中になっているのはVRMMOゲームだ。

 仮想空間で自由に動き回れるという最先端のMMOだ。

 中には五感全てを実装したゲームもあったりする。

 ものを食べて味わったりも出来るし、肌で風を感じたりも出来る。

 痛覚も実装してたりするね。まあ、痛み系はゲームだからリミッター付いてるんだけどね。


 ベッドに固定されて自由に動けない私が自由に動ける世界はVRMMO以外は存在しないと言っても過言では無いだろうね。

 そして今私がプレイしたいと思っているゲームはファントム・スカイ・オンライン、通称PSOだ。なんかナンバリングつけたら有名なゲームみたいになるけどね。


 PSOファントム・スカイ・オンラインは五感を全て実装していて痛覚も実装しているという少し人を選ぶゲームだ。

 痛覚はデフォルト設定から変えることが出来ないし、それどころか窒息の苦しみとかも再現しているみたいだから、こういうのが苦手な人は敬遠するゲームだろうね。

 だからこそ現実に極めて近いゲームとも言えるからマニアには人気のゲームなんだ。


 ベータテストはプレイしてないけど結構良いゲームらしいんだよね。

 だからソフトを購入してアバターも事前に作ってあとはゲーム内に飛び込むだけという位に準備してるくらいだからね。

 凄い楽しみにしてるんだ。


 あと、ログイン制限が無いから自由に遊べるのも良い。

 栄養とか体に直接注入されてるのもあって現実で出来るのはパソコンで色々見たりするしか出来ないからね。


 そういうわけだから私はゲーム始まったらゲームの中で生活しようと思ってる。

 ゲーム内とはいえきちんと動ける状態で寝て目覚めるというのは体験したいんだよね。


 とりあえず今はプレイできないので作ったアバターを見直していこうと思う。

 今ならまだ修正が効くしね。


 私のアバターの外見はまあ九歳の子供みたいな外見だ。

 私自身は十五歳なんだけどこういう生活しているせいか一切成長してないんだ。永遠のロリッ子とか言われたことがあるくらいだしね。


 出来ればこの辺弄りたかったけどどうも、体格関係は齟齬の問題であまり大きく弄れないみたいなんだよね。

 まあ、その辺は仕方ないと割り切るしか無いかな。


 ちなみに体型が弄れないと言うことで性別も弄れない。

 だから性別は現実と同じで女性だよ。

 余計なトラブル招くから性別を変えれる機能があれば良いんだけどね。

 それがあるだけでわざわざ男性にしなくてもネカマを警戒して性関係のトラブルが減るしね。


 ちなみに全体的な外見は、もし私が健康な姿だったらというイメージでアバターを作った。

 赤い髪に黄色い瞳の健康的な少女が私のアバターだ。

 体系は大幅にいじれないとはいえ健康的な姿にするところまではいじれたからね。がりがりの体型でゲームなんかプレイしたくないよ。


 ちなみにアバター名はホムラだ。

 本名プレイだけどよくありがちな名前だし問題無いでしょ。

 そもそも私の居る病室って立ち入り禁止だし入ってこられないしね。

 というか現実で人と会ったことも会話したこともないから今後も問題ない気がする。


 そしてゲームで重要となるステータスの設定だ。

 ファントム・スカイ・オンライン、通称PSOはセフィロトの樹によく似たスキルスロットにスキルを配置するという変わった作りになっている。

 スキルの入った丸の所を結ぶ線が別の丸とつながっているとそのスキルと連携した特殊な技が生み出されるみたいなんだよね。

 剣スキルと炎のスキルで炎の剣みたいな感じでね。

 凄い特徴だよね。


 そして何よりの特徴として一度配置したスキルは課金以外では変更不可能みたいなんだよね。

 だから、スキルの配置が悪くて悲惨なことになってもやり直しするのは難しかったりする。しかも配置を換えると技が消える可能性もあるからデメリットも大きいしね。課金での変更はあくまでも救済要素ととらえるべきだから最初から決めに行く感じにした方が良いと考えてる。


 だから私はある程度スキルの配置は事前に決めておいた。

 このゲームは自分だけの技である呪文を手に入れるのが売りだから自分で考えてこういう組み合わせで呪文を作りたいと考えないとね。


 取得可能なスキルは最大10個までと決められている。

 何故かセフィロトの樹を元にしてるのに11番目にあたる隠されたセフィラのダァトに相当する部分が無いんだけど、多分隠し要素か何かなんだろうね。

 少なくともゲーム始めた直後に見つかるとは思えないから最初からないものと考えた方が良いだろうね。


ちなみに10個全部のスキルを一気に取得は出来なかったりする。

最初に手に入れられるのは属性スキルと武器スキルの二つまでみたいだね。

 あと初回限定特典として取得が難しいものを含めたスキルをどれか一つ取得できるみたいだね。

 だから私達の場合は合計三つ取得できるって感じだね。


 スキルをセットする丸の箇所には番号が割り振られていてその番号はセフィロトの樹のセフィラの番号と一致してたりする。

 まあ、言葉でスキルの位置示すなら番号重要だしね。

 1が一番上で左から2、3と降りていって最後に10番って感じだしね。


挿絵(By みてみん)


 その番号に従うなら6番目は10以外のスキルとつながるいわばメインスキルって立ち位置になりそうなんだよね。

 後は、本来なら1と6の間には隠されたセフィラもあるから1ばんもなんだかんだで重要になりそうな気もするしこの二つは重要だね。

 まあ既に1番も6番も入れるスキルは決めているんだけどね。

 ちなみに設定したスキルはこんな感じになってる。


1.剣

2.光

3.火

以下なし


 最初に取得したのは上の方のスキルだけだね。

 4、5、6番は何を入れるかは決めてたりするけどこれはゲームが始まってから手に入れることにするよ。

 光は獲得が難しそうなスキルだしね。

 将来的にやりたいことを考えると火と光はどっちも欲しいからね。


 このスキル構成次第で技となる呪文が決まるんだろうね。

 このゲームは全て技名を唱えて発動させるみたいだからね。

 最初は短いだろうけど後半になると唱えるのも大変になるくらい長い呪文なんかも出てくるんだろうね。

 ちなみに、このステータスでどんな呪文が出てきてどんな技が放てるのかはまだ分かってない。ゲーム開始後のお楽しみだね。


 ゲームしたらどうしようかなと色々思いながらPSOファントム・スカイ・オンラインを調べているとなんと、正式サービス開始前にオフラインの限定フィールドにインできることが分かった。

 いつから始まっていたのかは知らないけどログインだけは出来ると書かれていた。


 もっと早く知りたかった!

 まだかなって待ってるよりもどんなことが出来るんだろうという試行錯誤してたかったよ。

 これを知ったからにはすぐにログインしないと・・・・・・

 それじゃあ、早速・・・・・・


「ゲームスタート」


 そう唱えて意識をVR機器に向けると私の意識がすとんと仮想空間に落ちていく。

 VR機器の起動には意識を向ける以外の行為は必要ないんだけどこう言うのってロマンだからね。

 無意味と分かっていてもやってみたくなることってあるよね。


 少し落下した後、そのままVRの空間に降り立つといくつものゲームのロゴが出てくる。

 このロゴに触れることでゲームをスタートできる。

 私はファントム・スカイ・オンラインというロゴに触れてゲームを起動させる。

 IDパスワードを入力してそのままゲームの世界に突入する。


 ログインというボタンを押すとタイトルロゴにある本がバサリと開いてその中に飛び込んでいくような演出と共に白い奇妙な部屋に降り立った。

 しっかりアバターが構築されていてもう動かせるみたいだ。


 飛んだり腕を振ったり自由に動ける。

 しかも地面を踏みしめる感触もしっかりある。

 これが五感全てを再現したとまで言われたPSOのアバターか・・・・・・

 いいねこれ。まるで現実だと錯覚してしまいそうだよ。


「ハロー、ファントム・スカイ・オンラインの世界にようこそ!」


「うわぁ!?」


 急に後ろから声を掛けられてビックリした。

 後ろを見てみると、そこには小さな小人に羽を生やした見た目通りの妖精が宙を飛んでいた。

 髪の色は緑で目の色は黄色の女の子の妖精だ。


「私の名前はソニス。君専任のこのゲームの案内人だよ。よろしくね」


「うん、よろしく」


 手を差し出されたけど、とりあえず人差し指を突き出して握手みたいな事をする。

 流石に体格差がありすぎるからちゃんとした握手はできないしね。


 そんな感じで私はPSOのログインに成功したのだった。

 これから起きることに期待しつつソニスの言葉に耳を傾けた。

ソニス「ここでは私ソニスが呪文とか世界設定とか解説していくよ。

とはいえ今は何も始まってないから解説するものがないよ。

だから次話から解説していくからこれからよろしくね」

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