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第77話 準備はしたが、勝てるだろうか?

いつもお読みいただきありがとうございます。




「第2回、コーリンベルト殿とユウエツ殿の裁判を執り行う。被告人をユウエツ殿とする」


 2回目の裁判が始まった。

 ‎今回の裁判官は裁判所長官を含めた5人がいる。


 第1回目が終わってから、第2回目の裁判が始まる5日間の間は、街の外にでることができなかった。

 ‎逃亡するのを防止するためであろう。


 今回も俺は弁護士を雇っていない、雇っていないというより、雇えなかった。

 ‎

 ‎弁護士ギルドに行ってみたのだが、誰も俺の弁護を引き受けてはくれなかった。

 ‎

 ‎推測だが、コーリンベルトが弁護士ギルドに圧力をかけたのであろう。

 ‎

 ‎上級貴族と、癒着のあるコーリンベルトなら可能だと思うし、しかねない。

 ‎

 ‎弁護人・証言人はしっかり準備できたけどね。     

 ‎

 ‎直接、証言人としてお願いしたい人と接触しコーリンベルトにバレれば妨害される可能性があると考えたのと、その者の身の安全を考えて、シルバーウィングのウィンに手紙の配達をお願いした。

 ‎

 ‎

 俺の隣には、弁護人・証言人として、2人の女性がいる。

 ‎ミーシャさんとマフフさんは今は、フルーシュでお留守番している。

 春ちゃんは、用事があると言って、ここ5日間姿を見せていない。

 まぁ、MAP魔法で居場所はわかっているから特段気にしてない。



 コーリンベルトの隣には男が3人いた。

 ‎前回の弁護士と証言人・そして、もう一人男がいる。

 ‎もう一人の男は貴族のようだ。

 ‎鑑定をしてみると、子爵であった。

 ギリギリ上級貴族みたいである。



貴族について『超鑑定改』を使ってみた ‎

【上級貴族】


大公 

 王族しかなることができない


公爵 

 王族出身でない場合は、よほど大きな功績を挙げた一族しか、この位につくことはできない

 治めている領地の大きさは、

『日本で例えるなら○○地方くらいの大きさを領地として管理・治めています』


侯爵 

 治めている領地の大きさは、

『日本で例えるなら、県くらいの大きさの領地を管理しています』


伯爵 

 領地を預かる場合は、最大で街の上の市とその周辺地域を合わせた程度の領土を治めている

 ‎『日本で例えるなら、市や区くらいの大きさを管理している』


子爵 

 村を納めるか領地を持たない。



【下級貴族】


男爵 

 領地を持たない


准男爵 

 一代限りの爵位として、軍人や名士に与えられる階級。

 ‎名誉的なものであり、領土を与えられることは殆どないが稀にある。


騎士爵・魔法爵 

 特定の貴族に仕える軍人階級で、通常は領地を持たず俸給を得て生活している

 基本的には世襲となるが、准男爵と同じように一代限りの地位として扱われる場合もある

 ‎騎士は騎士爵、魔法士は魔法爵となる。



 この異世界には、魔法士爵というものがあるみたいだ。

 初めて目にする。驚いた。



「罪状は、土地と、建物の不正取得・コーリンベルト殿の部下への暴行の2点である。両者、氏名・年齢・職業を述べよ。」


 5人いる裁判官の中から、真ん中に座っている裁判所の長官が話す。

 ‎今回も同様な質問をしてくる。

 ‎


「はいっ。ユウエツと申します。年齢は、23歳、職業、商人です。Sランク商人です」


 俺は今回も先に自己紹介をした。

 ‎前回は言いそびれたが、今回はちゃんと、Sランク商人であることも告げた。

 ‎

 ‎次は対面に位置する。コーリンベルトだ。


「コーリンベルトと申します、42歳、職業Sランク商人です。コーリンベルト商会の代表をしております。ボッと出ではない、由緒正しきSランク商人です。」


 俺を落とし入れる発言をする。

 ‎コーリンベルトは俺の方をニヤニヤとした顔で見てくる。

 ‎上級貴族を弁護人・証言人として呼んだことから余裕があるのだろう。


 

「では、ユウエツ殿、前回のコーリンベルト殿の発言に対して、反対証拠を提示するか、その他の証拠を提示しなさい」


 裁判所の長官が問いかけてくる。


「分かりました。前回のコーリンベルト殿の証言人の発言である、不動産屋のフワリンヌさんがその証言人に対して、脅迫をして無理矢理売買契約を行なったということについて、こちら側の反対証拠として、フワリンヌさんとフワリンヌさんの上司の店長を証言人として、呼んでおります」


 俺はわざと、ゆっくりと落ち着いた声のスピードと低い声で説明する。

 ‎

 男性は低い声でゆっくり話すと説得力が増す。


 男性の場合は高い声で早口に話すと相手から『軽い』『鼻に付く』と感じ、不愉快になりやすい。

 ‎

 ‎低い声でゆっくり話すことで説得力が増し、信頼度も高くなると心理学の授業で習った。


 人間は、『低い声=落ちついている』『高い声=感情の高ぶっている』、と無意識に判断してしまうらしく、男性の場合は低い声の方が、安心感や信頼感を感じやすいらしい。



「ユウエツ殿の証言人2人は自らの名を言ってから証言を述べよ。証言に対して、嘘を言った場合、嘘と後で分かった際は偽証罪に問われる。嘘・偽りがないように気をつけるように」


 前回と変わらない裁判所長官は、こちらの証言人が嘘を言っていると決めつけるようにこちらにだけ、偽証罪について、注意を促してくる。大変遺憾だ。


 ‎不愉快極まりない。

 ‎しかも、第1回目のコーリンベルトの証言人に対して、自らの名を言うように指示していない。

 この裁判所長官は信用ならない気がする。



「フワリンヌと申しますー。はいー。私は、その方に対して脅迫をして土地と、建物の売買契約を締結しておりませんー。店長も隣で見ていましたー」


「店長のフドーと申します。はい。フワリンヌが売買契約を締結している際は端から見ても、脅迫のようには感じませんでした」


 フワリンヌさんと不動産屋の店長フドーさんは、予めシルバーウィングのウィンにより手紙で送りかえしてもらった内容の証言をしてくれる。

 ‎

 ‎あまり、喋りすぎない。重要だ。

 ‎



「ふむふむ、こう言われているが、コーリンベルト殿側の者反論はあるか?」


 裁判所長官がコーリンベルト側に尋ねる。


「はい、その者が言っていることは信用性に欠けます。店長が部下である、フワリンヌという方を守るために嘘を言っている可能性が高いと思われます。それに、そのフワリンヌという者は酒癖が悪くて有名です。酔っ払いながらの応対で脅迫をした可能性が高いです」


 コーリンベルト側の弁護士は、そう反論してくる。

 ‎


「なるほど。確かに、店長が部下を守るために偽りの証言をする可能性は考えられるな。酒癖の悪いという情報も私自身も他の者から聞き耳に入っておる。ユウエツ殿、そちらの証言人の証拠能力は弱いと感じるがその他の証拠の提示は可能か?」

 

 裁判所長官は俺に話をふる。

 ‎かなり、このままでは分が悪い。


 ‎困ったもんだ。困ったことになったなー。

 ‎困った困った。こまりんこだな。

 ‎さてさて、どうしたものかな笑笑


 ‎

「はい。証言人は他にもいます。まだ到着していないのでもう少々お時間をいただいてもよろしいですか?」 ‎




 俺は、裁判所長官に、時間を頂く許可の申請をするが、裁判所長官の返答が返ってくる前に、コーリンベルト側から、声が返ってきた。


「証言人を裁判の開始時間内に連れてこれないとは、どういうことだ。貴族である私を待たせるつもりなのか。その遅れている証言人は。そんな者など待つ必要などない」


 コーリンベルト側の貴族が憤慨する。


「まぁまぁ、落ち着いてくださいよう。あっ、そうですね。後15分ほどで到着しそうなので、それまでコーヒーでも飲んで落ち着きましょう。」

 

 後、15分という数字は、マップ魔法でその新たな証言人を確認したから、具体的な時間を、言えた。

 ‎

 俺は手を叩くと、後ろの扉から、サドンの街で配下になった者たちが裁判所内にいる全員分の飲み物とデザートを出す。


 軽く賄賂ワイロである。

 ‎賄賂の内容は、ホットコーヒーとマシュマロぶどう味を焼いた、焼きマシュマロだ。

 ‎

 ‎裁判所から、フルーシュが近いことから、温かいまま持ってくることが可能だった。


 

 ‎日本ではこんなこと認められないが、異世界だから多めに見てもらおう。


 案の定、コーリンベルト側は文句を言ってきたが、裁判管の5人のうち4人が女性であったことから、こちら側の提案が通った。

 ‎女性は甘いものに弱いとつくづく思った。

 ‎正直、この提案が通らないと厳しかったかもしれない。





 〜15分経過〜




 新たな俺の証言人が近づいてくる。

 少し、場を盛り上げておこうかな。ニヤニヤ。


お読みいただきありがとうございます。


異世界の裁判所という感じでなんとなーくで書いています。

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途中までお読みいただいて、面白くないなと感じられた方、70部前後でアクセス数が激減しているのを把握しています。 別VERも195部からIF章としてございます。 『IF章 勇越夢は旅人のようです』 こちらをお読みいただけると幸いです。 それでも、面白くなかった方、筆者の実力不足です、申し訳ありません!!!
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