第116話 街役所の真偽眼/性格分身
ブックマーク数、現在198です。
皆様方、本当に感謝です。
これからも、お読みいただけると幸いでございます。
あー。忙しい。終わらない。
後回しにしすぎたなー!
困ったー!
「誰か助けて…」
「勇越さま。頑張ってください。ファイトですっ」
「ミーシャさん。書くの手伝ってくれても良いんですよ?」
「勇越さま。私が代わりに書くのはだめなんですよ?本人が書かないと、役所が受理してくれないのです」
俺は、今、自分の奴隷の年間の税金を払うために書類にひとりひとりの必要事項を書いていっているのだが、書くことが多い。
書類は、奴隷の所有者が記入しないといけないようだ。
サント王国とムント王国で奴隷の扱いが違う。
今回、サント王国は消えてムント王国のものとなったため、俺は記入をしないといけなくなったのだ。
役所にいる者に、特殊な目、『真偽眼』という眼を持った者がいるらしく、書類をその真偽眼で見て、真か偽りかを判断するらしい。
偽りが激しい場合、役所に奴隷同伴で呼び出しをくらい、直接問いただされるようだ。
書類は、抜け道があるみたいで、偽りにならないように絶妙なラインを奴隷持ちの悪い所有者は記入するようである。
例えば、メインで食べさせている食べ物などを記入しなければならないが、それがどれくらいの量かの記入の規定はないため、ごく少量しか食べさせないなどである。
200人近くいる奴隷の書類作成に、その他諸々の税金の書類で俺のデスクは溢れかえっている。
花見が終わって数日後。
ミーシャさんに『そういえば、勇越さま、税金の書類今日が締め切りですけど、提出されてますよね?』と言われてから発覚した。
後回しにしてしまう癖が裏目?悪手に出た。
なってしまった。
①名前
②住所あるいは居所(現在、住んでいるところ)
③奴隷の種類
④種族
⑤食べさせているメインの食べ物
⑥飲ませているメインの食べ物
⑦病歴
⑧年齢
⑨身長
⑩主人との出会い
⑪奴隷歴
全部で11項目あるのだが、注意事項として。
名前は、フルネームで記入すること。
主人が家を所持している場合はその住所。
所持していない場合は、一年間の間で滞在している割合の高い街を記入後、宿屋の名前などを記入。
奴隷の種類は、犯罪奴隷かどうかの記入。
危険性を役所が管理できるようにするため。
種族は、人族・獣人・エルフ・ドワーフなどを記入。
獣人の場合は、何の獣人なのかを記入しなければならない。
食べさせているメインの食べ物や飲み物として、最低限の物を飲食させているかという確認のために記入しなければならない。
いくら、奴隷とはいっても、生きているため、死なれるよりは、生きて何かしらの役に立てたいという趣旨らしい。
病歴は、奴隷の扱いを間接的に知るために記入させるようだ。
栄養のあるものを食べさせていれば、風邪などには、かかりにくいと考えられているようである。
年齢、身長は、年齢に対して身長が平均より下回り過ぎていないかの間接的な確認する、ためのようである。
栄養のあるものを、食べさせていれば、身長は伸びるという考えのようだ。
主人との出会いは、他人の奴隷を奪って自分の奴隷にしたなど、無理矢理奴隷落ちさせたなどの、主人の悪事を暴くために記入させるようだ。
奴隷歴は、奴隷歴が長ければ長いほど、主人から良い扱いを受けている(栄養が足りているから亡くなっていない)という解釈のために記入しなければならない。
そして、最後に、主人、いわゆる俺の朱印と奴隷の者たちの朱印をしなければならない。
奴隷税の書類作成全て、俺が記入しなければいけないから手間がかかる。
あー。なんかのアニメみたいに、影分身でも覚えていたら便利なのになー……。
あっ、自己の『創造』というスキルがあること忘れていた(笑)うっかり。うっかり。
何作ろうか。影分身だとパクリっぽいしなー。
オリジナリティがほしいなー。
スキル創造【性格分身】
君に決めた。
★★★★★★★
「ミーシャ、今晩、俺と一緒に寝ない?さっさと、この書類の記入終わらせるから、お風呂に一緒に入ろう。今日は、寝かせないよ??」
積極的なえろえろな性格の分身の俺。
こやつ、ミーシャさんを堂々と誘っていやがる。
分身スキルを得て、さっそく、使ってみたのだが様々な性格の分身が現れた。
その数、3桁を越える。
「あっ、ミーシャさん。終わりました。ここに置いときますね」
消極的な分身の俺。なんか、いつもの俺みたいだ笑笑
「あー、朱印が、1ミリほどズレてしまった。最初からやり直しだな」
→神経質分身
「ミーシャ、最近、太ったんじゃない?ダイエットしたら、恥ずかしくないの?」
→無神経分身
「このペースで、行えば、あと30分もあれば終わりますね」
→冷静沈着な分身
「俺が、全部やってやるぜ。俺が。俺が。」
→目立ちたがりな分身
「いえ、私に配るより他の人を優先してください。ありがとうございます」
→紅茶を持ってきてくれた、バナジさんに対して遠慮する、控え目、謙虚な分身。
「その紅茶も、他の紅茶も俺の飲み物だ。全部俺にもってこい」
→強欲な分身
「ひっ」
→強欲な分身の発言に対してビクビクする臆病な分身
「あー、めんどくさい。ねぇ、今度からちゃんと頑張るから、柔軟な分身君、俺の代わりに書類記入やっといて」
→怠け癖の性格の分身
「旧漢字で書いておきましょうかね」
→博識の分身
「漢字分からないから、ひらがなで書いちゃおう」
→無知な分身
「あら、やだー。間違えちゃったわ。」
→おねぇの性格の分身。
「サンちゃん。ぐへへ。ぺろぺろ。」
→ロリコンの性格の分身。
「ママー。僕、頑張ってるよー。褒めて褒めて」
→マザコンの性格の分身
「ミーシャおねぇちゃん。僕、頑張ってるよ。後で良い子良い子してくれると嬉しいなー」
→弟の性格の分身
「サイックス、あなた、良い身体してるわねー。ちょっとこっちにいらっしゃい。お姉さんがあいてしてあげるわよん」
→オネェの性格の分身。
全部の性格見てたらきりがないので、俺は記入を続けることにする。
ってか、おねぇの性格の分身とオネェの性格の分身がいたんだけど。。何故だー。
★★★★★★★
一息ついたので、両手を上げて背伸びをする。
『むにゅっ』
「ひゃんっ」
柔らかい感触、これは。あれだよね。
またやってしまったようだ。
最近、この展開多いよなー。
まさか、俺は、本物の勇越 夢 ではなく、ラッキースケベの性格の分身なのでないだろうか。
お読みいただきありがとうございます。




