スキル
「う~ん、これがステータスというものなのか」
あの後。最後の最後に出てきたウィンドウに殴りかかろうとしたが、残っていた理性を総動員して何とかとまる事ができた。
あ、危なかった。本当に危なかった・・・。
・・・・・。・・・・そ、そうだ。ウィンドウのこと忘れていた。
ウィンドウは目の前に出現してから浮き続けたままだだ。
まずはこれを調べないと。
ウィンドウを見てみると
《 雨紙 司 》
Lv: 1
種族: 人間
スキル: ・言霊操作
・全知全能
・・・なんじゃこりゃ。
そこに書かれているものを見て固まってしまう。
だってそうだろ。言霊操作と全知全能とかわけ分からないし、最後に至ってはなんて文字にすらなってない。
・・・次はウィンドウを触ってみる。
お、おお。さわれるぞ。
試しにスキルを押してみる。
すると
・言霊操作-文字や言葉を書く際、イメージしながら書くとそれは言霊となり、イメージした通りの力を宿し、その言霊の意味にしたっがて力を発揮する。作り出した言霊は任意で発動可能であり、使い方次第では運命やあらゆる法則をねじ曲げる事が可能である。
・全知全能-第75世界『地球』にある全ての知識を自分のものにすることができる。ただし、特定のキーワードを念じ、入力しなければ使用はできず、入力してもキーワードに関する知識しか手に入らない。
う、う~ん。一応スキルの説明を読んで思ったが、これってまさかチートってやつなのかな?
ひとまずスキルが使えるのか試してみないとな。
まず『は言霊操作』からだ。
その場にしゃがみ込み、アスファルトで舗装されていない地面を見つめる。
さて、なにをかこうかな?
・・・よし!試しに『穴』と書こう。
地面に大きな穴ができるのをイメージしながら、指で『穴』と書く。そして心の中で発動と念じる。
すると―
「おおうっ!?」
地面に書かれた『穴』が輝き、いつの間にかイメージした通りの穴がいつの間にかできていた。
まさか本当にできるとは。
これは…かなり使えるのかもしれない。
さて、次は『全知全能』だが。
なんで地球の知識なんだ?ここは普通異世界のとかだろ。しかも第75世界って。そもそもこれってWiki◯ediaとかじゃないのか?
・・・試しにやってみるか。
異世界にいるので頭の中で異世界と念じ、『全知全能』で調べる。
1 、 2 、 3秒後-
「おおおおおおう!?」
《異世界-異世界とは、人間が周囲の世界を分類する際、自分たちが属する(と認識する)世界の外側。異界とも呼ぶ。》
頭の中で異界・異世界についての知識が浮かび上がる。
こ、これは使えるのか?なんとなくすごいのは分かったが微妙なかんじだ。
んっ?
やばっ。いつの間にか日がだいぶ落ちてきている。
このままでは野宿だ。
ど、どこか休めるところは。
やや焦りながらあたりを見まわす。
「・・・ん。あ、あった!」
少し離れたところに洞窟があった。
近づいてみると入ってみると中も広く、寝床として十分使える。
もう今日は寝よう。外は真っ暗だし、今日1日いろいろとあって疲れた。
横になると背中がゴツゴツして痛かったがこのくらいは我慢できる。
僕は今日あったことを思い浮かべながら目を閉じた。