15/24
第14章
・・・彼らは、自力でがんばるしかないと覚悟した。
世界から隔絶した山奥で、彼らは団結して、小さな『社会』をつくっていた。
そして、原始時代のように、三つの恐ろしい敵と戦わねばならなかったのである。
その第一は、『飢え』であった。
生存者にとって、第二の敵は、『渇き』だった。
まわりに雪はあったが・・・それを直接食べれば危険だということを、彼らは知っていた。
だから、何時間もかけて解かしたのである。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「・・・このへんが国境で、チリからアルゼンチンに入ります。
日が翳って、急に寒くなりました。
早くテントを張らないと、夏でも気温は、零下まで下がります。
・・・息子の死んだ場所に近づくにつれて、私は、寒さも道の険しさも忘れました。
ただ、不安と、無意味な希望と、大きな恐怖だけを感じたのです。」




