第22話「人外」
入ってきた凛に向かい歩夢は蹴りを入れ、そのまま鼻を膝蹴りした。凛は鼻から血を流しながら他の人からも蹴りをくらっていた。
この騒動はA組、C組にも広がり、野次馬が増えて行った。その頃には2人とも意識が無くなるほどボコボコにされていた。
「あれ?こいつらPomeじゃねえじゃんなんだよ蹴り損だわ、」
歩夢は凛の髪の毛を掴むと黒髪なことを認識し、暴行を止めた。
「なになに?誰こいつ。」
高貴は凛に興味を示したようだったが、周りの野次馬を見回して、仲間にも辞めるよう指示した。
「だめだ、ギャラリーが増えすぎだやめたやめた、人間様に歯向かうとどうなるか思い知れ、怪物、」
そう言捨てるとどこかへ行ってしまった。
「はる、大丈夫か、」
「凛、こそ殴られる必要なかったのに」
2人は床に倒れながらしおがれた声を出した。
雪村が教室へ戻ると2人が倒れており酷く動揺していた。
「おい、凛、なんで。いや黒水お前強いのになんで守らなかったんだよ、お前あんなに凛凛行ってんのに、」
雪村は普段は強い春音もボコボコにされてることを認めがたいようだった。
「朱晴やめろ、俺が勝手に乱入しただけだから」
「ははっ、これが学校か。こんなとこ通って何になんだよ」
雪村は頭を抱えた。
「そこだけは同意見だよ」
春音は静かに目を閉じながら呟いた。
「はる、やっぱやめよう学校。な?」
「いや多分無理だし、大丈夫だよ。」
雪村が2人を起こし、手当をしていると高貴たちが帰ってきた。
「ああ?やっぱり君誰だ?」
見慣れない顔の凛を見て言った。
「俺は、転校生の天ヶ瀬。 よくもはるのことを、」
「転校生だ?よくわかんねえけど同じ人間なんだ。頭使えよ、こいつらは人外なんだぞ?」
高貴は凛の肩を組み、壁にもたれている春音をゆっくり見た。
「勘違いしてないか?俺もPomeだぞ、」
凛は高貴の手を剥がし、腕を掴んだ。
「は?はははっ!お前が?ないない。その髪色で何言ってんの、なんだ?Pomeなんかに憧れてんのか、やめとけよ。人間に生まれたことに誇りを持とうぜ。」
「なんで、Pomeに黒髪はいないと決めつける?」
「俺はちょっとばかしPomeに詳しいんだよ。俺の父さんは防衛府の大臣なんだよ。こいつらの直属のトップだ。父さんは言ってた。防衛府宇宙省直轄部隊Pomeは装置から生まれ、超能力を付与する時に髪色、目が諸々影響されちまうってな。」
「で?黒髪が至ってなんの問題が」
「大ありなんだよ。わかるか?みんな最初気味悪がって対策を探した。でも今はどうだ?そんな対策部どこにもない。本物のオリジンと偽物のPomeの見分けがつくようにだ。」
「だから俺がPomeじゃないって?」
凛立ち上がり高貴の前に立った。
「まだ動けんのかよ、うっざ、」
高貴は立ち上がり顔面に蹴りをいれた。
「グハッ、ああ、」
「おい?なんなんだよ。マジで許さないぞ」
雪村は高貴の胸ぐらを掴んだ。
「なんだ?やんのか、やめとけよ。汚れるだろ人外が。」
高貴が言葉を言い終わる前に凛は腕を掴み直し、背負い投げを決めた。高貴は床に体をうちつけ、意識を失った。
「オリジン1人倒すくらい俺にだってできるからな。」
「凛、そんなことしたら、」
「俺の事オリジンだと思ってるっぽいし平気よ多分、帰るぞ、」




