第21話「記憶」
その人は突然饒舌に話だし、周りからは笑いが起きた。春音はその人の顔を認識すると固まって動かなくなってしまった。
「何?この状況?お前何こいつの知り合いか?」
雪村は謎の状況が理解出来ず、少し苛立っていた。
「ん?そうだよ中学校が同じでね。というかみんなだから。」
「は?どういう意味?」
「お前もさ、オリジンへの口の利き方気をつけろ?Pomeごときが人間ずらしてんじゃねえぞ」
その生徒は前に歩きだし雪村の前に立ちお腹の当たりを蹴り飛ばした。
「ちょっと、何してるの!!岩下くん?」
先生は慌てて止めに入ると岩下と呼ばれたその生徒はちょけた言い方で謝り、席に戻った。
その後2人は後ろの席に前後で座った。先生はホームルームが終わると一目散に教室を出ていった。春音は下を向き、雪村はけられたことへの苛立ちと謎の恐怖で呆然としていた。
「先生も大変だね、人外がいるクラス持つ羽目になって。そう思わない?黒水くん」
岩下は黒水の机に座ると黒水の頭をぐしゃぐしゃしながら話しかけた。
「無視?悲しいな、友達じゃないか。」
「高貴、こいつあれだろ?あの水色の」
「そうそう。忘れちゃ可哀想だろ?俺たちの青春をめちゃくちゃにしてくれた子なんだぞ!」
岩下は常に地声より高いふざけた声をしていた。
「ぼ、僕はべつに何もして、」
「何もしてない?うそっだあ!教えてあげる、俺たちにとってただの人造人間が教室に人間の顔しているって言うのがさ、どれだけ気持ち悪いか。分かる?この気持ち」
突然地声の低い声になり、髪の毛を引っ張り顔を近づけた。春音がめを合わせるとすぐに手を離しその反動で春音は窓に頭をぶつけた。
「持ってきたよ、これ」
「おおサンキュ。おい、歩夢!これはちょっと冷たすぎるだろ」
「いいじゃん、こいつだって生き物じゃないし、」
歩夢が持っていたのは水の入ったバケツとトイレ用のブラシだった。
「だな、じゃあ今から俺らが髪お掃除してあげるね、」
「おい、向井、田中。洗ってやれよ、お前らの親も清掃業の成金だもんな!得意だろ」
高貴は遠くの席から2人を呼び、バケツとブラシを持たさた。すると高貴と歩夢は春音たちから離れ遠くで見物を始めた。
向井は意を決した顔で春音に水をかぶせた。その泣いている向井を見て田中は高貴たちを振り返った。
「こんなことして、何になるの、」
「ああ?何?やらないの?向井頑張ったのになあ、」
すると高貴は田中からブラシを奪うと向井の頭をゴシゴシとしだした。向井はその強さに床に倒れた。
「なんで、向井の方をやるんだよ、やらなかったのは俺なのに」
「ははっ、じゃあやれよ、なあ?向井は可哀想だよ確かに。だって人だからな。人権がある、俺は申し訳ないことをした。」
そう言って田中にブラシを再び渡した。
田中は顔から生気が消え、ひたすらに春音の頭を擦った。だんだんと黒いカラー剤は落ち、いつもの水色髪に戻っていた。しかし春音は何も言わずただひたすらに下を向いていた。
「おい、そいつ怒らせんなよめんどくさいだろ」
雪村はさっきまで寝ていたが目を覚まし目の前に拡がっている光景が受け入れがたかったようだった。
「はははははっ!こいつが怖い?お前どんだけ弱いんだよ」
「てめぇ、俺は弱くねえよ。お前よりはな。」
雪村はバックからタオルを出し春音の頭へ置いた。春音はいつもなら無視しそうなところだったが素直に受けとり、頭と顔を拭いた。
「なになに、やっぱPome同士の友情ってやつ?、お前は待ってろよ次遊んでやろうと思ってたんだよ」
そう言うと高貴と4人くらいの男子で雪村を囲った。
「何する気?俺をやろうって?」
雪村は時計に手をかけた。
「ダメだ、雪村、外での使用は絶対禁止だ、それにオリジンは守るものだ殴っちゃいけない」
春音は雪村の方を見て焦ったように腕を掴んだ。
「ああ、そうだったか、」
(じゃあどう戦えっていうんだよ、てかなんなんだこいつら目的はなんだ?まさかこいつら宇宙人なんじゃ、)
「あらら、黒水くんまだ立ち上がれたんだね、」
そう言うと春音の頬をぶん殴った。春音は受身を取らずに殴られ飛ばされた。
「てかさ、名前聞いた時から思ってたんだけど、雪村ってあのPomeから生まれたってやつだろ?」
高貴はニヤッと笑った。
「だからお前、人間様への配慮が足りねえんだな?なあ?」
「知ったことか。俺は雪村だ。で?」
雪村は高貴を挑発した。
「まあいいや。俺は黒水やんなきゃだし」
その後、馬乗りになって春音を殴り続けた。春音は一切防御もこうげきもせず殴られるだけ殴られた。
雪村はただその光景をしばらく見ると荷物を持ってどこかへ行ってしまった。
「おまえらマジで何がしてえんだよ、おい!」
すると、教室のドアがあき、凛が入ってきた。




