第18話「結果」
「あ、凛。よかった生きてて、」
春音は相変わらず凛を慕うような声を出したが、いつものような表情の変化は見られなかった。
「はる、もう聞いたのか。」
凛も表情を固くし、ベットの前の椅子に座った。
「隣の部屋が正西くんだったみたいで」
「ああ、流也な。あいつ2班の班長だったか」
この言葉を最後に2人は黙り沈黙の時間が続いた。この沈黙を破ったのは春音のほうだった。
「心配しなくていいよ、きっと大丈夫だから」
「でも、俺は。」
「ほんと大丈夫だから。ね。」
「そっか。…でも、その時がきたら俺も一緒に受けるからな!これ約束ね!」
凛はいたずらに笑って、いつもの屈託の無い笑顔を向けた。
春音はその顔を見て、少し笑った。その後2人は戦いの時の話やいつもの世間話をしていた。
「それでさ、」
「凛、さっきからなんでこの部屋覗かれてるの、色んな人に」
凛の話を遮り春音は廊下を指さした。
「え、あ、確かに。なんでだろう。俺何かしたかな?」
「どうだろうね、」
「まあ聞くのが手っ取り早いっしょ!」
「ちょっと凛、」
春音の制止を無視してドアの辺りでこちらを見ている人達に声をかけた。
「あの!そこの人たち!なんでこっち見てるの!」
凛の声に皆がビビり顔を合わせ誰も口を開こうとしなかった。
「え、無視?傷つくわ、」
凛が冗談めいた動きを見せているとひとりが口を開いた。
「そこのくそ水色が今回の戦いで討伐数が全体4位だとよ、」
「その声、朱晴か!」
人をかき分けて出てきたピンク頭は雪村だった。
「おう!生きてたか凛。そこのやつも。」
雪村は凛の方を叩き、隣に座った。凛は軽口を叩きながら頷いたが春音は完全に無視していた。
「お前ら、戦いで仲良くなったと思ったんだけどな、」
「なってない。」
「なってねえよ!」
2人は同タイミングで否定をした。
「ああそう?」
(仲がいいんだか悪いんだか、)
「で、討伐数が張り出されてるんだっけか、」
「そう、寮の壁に貼ってあった。俺は41位だ。」
雪村は悔しそうに呟いた。
「すごいじゃん、今回出動したのは120人だぞ?そして俺たちは新入りだからまじですごくね?」
凛は興奮気味に話した。
「120人っつってもMYU側にいるのは新入りと引退前の先輩とかだろ、」
「いや引退前まで生きてる時点でめっちゃ強いだろ」
「でもダメだ俺は、64期2位とかいいながら俺は41でお前は4位だ。討伐数が100体以上も違う!」
雪村は自分を責めるように頭を掻きむしった。
「すばる、」
「悪い、取り乱した。お前らも見てこいよ、掲示。」
「そうだな、はる動けるか?よし行こう、」
凛は雪村が言った通り見に行くことにし、春音と二人で歩き出した。
「朱晴待ってろよ!一緒に帰ろうな!」
「わかってるよ、帰んない」
雪村は呆れたような嬉しいような声で返事をした。




