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サイシュウ闘京  作者: 田中連
12/25

第12話「特別班」

(俺が解決する問題…よし)


「おい、黒水の仲間、」


「ん?あ、俺、?ちょっと名前覚えろよ!凛!天ヶ瀬凛ね!」


凛は雪村に話しかけられて嬉しそうな様子を見せた。


「それで?どうかした?」


「いや、あのさ色々とみんなについて教えて、ほしい」


「みんな?って俺達のこと?」


「そう、知っとかないとだろ、一応」


雪村はボソボソと小さな声で早口で言った。


「別に、言いたくないんだったら、」


「いいよ!教える教える!だって仲間だろ!」


凛はそのまま雪村の背中を押し、寮の外へ出た。そして、一軒家が多く立ち並ぶ場所へ歩いていった。その中の1つの家の鍵を空け、リビングに座らせた。


「ここはなに。まずここは誰の家?」


雪村は黙って着いてきたが、少し不安がっていた。


「あ!このことも知らないのか!ここはね僕たちの家だよ。もちろん雪村くんも入ってるよ」


「は?家?住む?俺が?ここに?」


「そう!このね、Pomeの住む敷地内は簡単に言えば、大きな寮に未入隊の子供たち、隊員はその外のこの一軒家が立ち並ぶエリアに各班ごとに住んでるんだよ!」


凛は簡単な絵を描きながら雪村に説明した。


「なるほど、この敷地内にみんな必ず住んでるんだな」

「でもブリエは自由だよ、外に住んでもいいし、一人暮らししてもいいし。」


「そうなのか、じゃあブリエは今ここにはいないのか」


「いや?なんか今のブリエは3人ずつで暮らしてるみたいな噂だよ、敷地内で!」


「なんで、せっかく権利があるのに」


雪村はこの話が腑に落ちないようだった。


「めっちゃ仲がいいらしいよ、単なる噂だけどね」


凛はそう言って立ち上がり冷蔵庫を開けた。何本か並ぶ飲み物のうち2つの水を取りだし、片方を雪村へ投げた。


「なに?」


雪村は怪訝な顔でペットボトルをキャッチした。


「まだ家の話しかしてないっしょ?話はまだこれからだよ!」


それから凛はメンバーについてや隊の簡単な仕事を説明し、時刻は2時を回っていた。


「もうこんな時間か、あしたも訓練だしもう寝るか」


「俺まだ荷物こっちに運んでない」


「そっかー、じゃあ今日は寮だなー」


「ああ、色々ありがとな」


雪村は上着を羽織り、部屋を出ていった。凛は玄関まで見送り、リビングへ戻った。


「なにしてたの、」


「わあびっくりした。なんだはるか。」


誰もいないと思っていたリビングには春音が立っていた。音を聞いて出てきたらしかった。


「色々教えてたの朱晴に!」


「す、すばる?だれ?」


春音は聞きなれないその名前に首を傾げた。


「雪村だよ!雪村朱晴!」


「ああ、あいつか」


春音は正体がわかると凛に別れを告げ部屋に戻った。凛は返事を返し、風呂へ入った。そして、3時をすぎた頃ようやく眠りに落ちた。

その一週間後、いつものように早く起き自主練をしていた凛は外からのすごい音を聞いた。凛の好奇心センサーに引っかかったのか、一目散に走り出し、外が見える所へ向かった。


「すいません、なんかあったんですか、」


門番をしていたおじさんに声をかけた。


「俺達もまだわからん、お前は部屋にもどれ、」


すると、Pome内の緊急事態を告げるサイレンがなった。


「緊急事態です。オリジンエリア南西部の空から未確認生命体侵入。直ちに装備を整えて出動せよ。繰り返します。…」


「やっぱり事件だ、みんなのとこ行かなきゃ、」


凛は急いで自分の寮へ戻り装備を整えた。


「あいつどこいった、」


「あいつが俺の事ならここにいるぜ」


「ちょ、ちょっとこの事態にケンカは、」


「アマネ困らせるなよ2人!なんでそう仲が悪いんだか、」


4人は集合場所となっていた広場へ行き、持ち場を確認していた。

「第64期特別班、出動します。」


隊長と思われる人にそう告げ、走り出した。


持ち場へ着くと未確認生命体を待った。


「なんで、僕たちは最前線なわけ?」


「確かにそうですよね、他の64期は住人の保護なのに。」


3人はそれぞれの銃をセットしながら話していた。


「とうとう初実戦だ。みんな死ぬなよ、」


「凛にそれは言われたくないな、俺は64期でもトップクラスの成績だぞ、」


「あははは、はるは1位だしな、アマネも6位だっけ、すごいな」


凛は乾いた笑いをしながら3人と違う方向を向いて敵を偵察しているように見せた。


「あれ?凛くんは何位でしたっけ、」


「アマネさんやめてあげて、凛は頑張ってるから、」


「慰めは要らん!俺は13位だよ。完全に最下位。ドベだね。」


「大丈夫、凛には僕がいる」


春音はふざける凛を元の位置に連れ戻しそう言った。


「僕がいるだ?凛はお前の助けなんて望んでない、それになんでお前が1位なんだ、」


雪村は春音の胸ぐらをつかみ、詰め寄った。


「知らない。これは凛と僕の問題だから部外者は黙っててくれないかな?」


春音もまた見たこともないような怖い顔で睨みつけていた。


「落ち着け、2人とも。今は実戦中だぞ、」


凛は慌てて2人をとめ、4人の間にはひたすらに遠くから聞こえる叫び声と爆発音だけが響いていた。4人が警戒を強める中、突然、凛が倒れた。

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