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第二話


「はーい」


 私は元気よく返事をし、自室へと向かった。




 私の名前は羽崎鼎はざきかなめ

 13歳で今日から中学生。

 身長は百四十八センチ。

 私は羽崎檜佐木の双子の妹であり、双子の中では私が姉です。

 ただ、妹のあかねの方がしっかりやさんで私はおっちょこちょいな性格なので妹に迷惑かけることが多く、姉としてとても頼りになっていないように思います。

 うぅ。頑張らなければ。

 まぁ、それはいいとしてさっきもいったように今日から私は中学生です。

 私は急いで自室のドアを開け、部屋の中央に置いてあるタンスを片っ端から開き、新品の制服を探します。

 服とかの管理は茜がしているので私は何がどこにあるのかよくわからないんですよね。

 ……うん、だめだね。

 なんで自分のものなのにそれも妹の茜に管理をさせてるんだろ。

 姉として面目ない……。


「っと、あった。これだ」


 私は急いで着替えます。

 ……いや、さすがに私でも服を着替えることぐらいできるからね。

 うん。

 ……。……。

 あれ、やばい。

 もしかして服、入らない……?

 そ、そんなばかな。

 昨日着たときはちゃんと入ってたのに。

 ま、まさか。


「私、太ったぁ―?」


「あのねぇ、一日で入らなくなるぐらい太るわけないでしょ。ただ、チャックをさげてないからよ」


「あっ、ほんとだ」


 私はなぜ、茜が着替えを覗き見していたのかを考えないようにし、急いでチャックをさげ、制服を着た。


「ふー、これで完璧ね」


 私はほっと息をつく。

 すると、


「……。髪、ぼっさだけどそれでいくの」


茜は私の髪を指で指した。

 私は


「へぇ?」


と一瞬驚き、懐中にあった手鏡で確認する。


「あっ、ほんとだ、やばい」


 私はあせあせと髪をとかし、結う。


「はぁー、ほんと、バカなんだから」


「へぇ? 私っておっちょこちょいじゃなかったの?」


「バカよ。当たり前でしょ」


「しかも当たり前だってぇ?」


 そ、そんなばかな。

 バカがあたりまえだって。


「そ、そんなばなーな」


「はぁ、バカなこと言ってないでさっさと降りるわよ」


 そう言って茜は私の髪を引っ張る。


「痛い、痛い、痛いから。わ、分かったいくから」


 私は立ち直り、リビングにむかっ……つるっ。


「うーー」


 私はその場に派手に転んで、頭を盛大に打った。

 どうやら床にバナナがあったらしい。


「誰よ、こんなところにバナナおいたのー」


「あんたでしょうがぁー。はぁ、いくわよ」


 そう言って茜は再度私の髪を引っ張る。

 そうだったったけ。


「だから、痛いってぇ―」




 ちなみにその後、しばらくして放してもらえた。

 あぁー、痛かったぁ。







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