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犬がいぬ
タロウザはふと気になった。後ろを歩いている犬が振り替える度に大きくなっている気がする。もう一度振り返ってみる。やはり大きくなっている。そんなことを繰り返していると、とうとう犬は象ぐらいの大きさまで大きくなった。
(これは戦力として期待できる!)こんなことを思っていると、犬はふと質問してきた。
「どこに向かっているんですか?」
「悪い奴らを懲らしめに行くんだよ。」タロウザはにっこりと答える。
「君も戦力として期待しているよ!」タロウザは微笑みながら犬に発破をかける。
「おいどんも戦うんですか?」
「そうだよ」こう言った後、犬の様子が明らかにおかしくなったことに、タロウザは気づかない。
しばらく歩くと、犬がトイレに行きたいというので、パーキングエリアで休憩した。
(いつの間にパーキングエリアなんか出来たんだろう)と思っていると、犬がいないことに気づく。
待てど探せど犬は見つからない。そう、犬は逃亡したのだった。