その頃の推し
「zzzzz…」
メリュジーヌの宣言通りにいつも以上に勉強漬けされ、休憩時間には眠ってしまった。
「姫様!姫様!起きてください!」
「むにゃ…?どうしたのメリュジーヌ…」
「アーサー王が!近くの町に行ったとの報告が!こちらにも顔を出すかもしれないので起きてください!」
「え???」
ーーーーーーーーーーーー
「ランス、来たぞ。」
「はっ!我が王よ、ランスはここに。」
「…」
「堅苦しいのはやめろと言わんばかりですね。やはりアーサーには敵いません。さぁ、客室へ」
「にして、話とは何でしょうか?」
「森の外れにある屋敷の事は知っているな。」
「あぁ!最近≪窓辺のコッペリア≫が住み始めたと言う!」
「…何だそれは」
「息子が言っていたんです。『誰も居なかったお屋敷に≪人形姫≫が住み始めたと動物達が騒いでいる』って」
…全面カーテン閉めさせようか
「…アイツには近付くな」
「何故です?貴方に関係無いなら近くに行ってもいいじゃないですか」
ランスはそう言うと俺の目をじっと見つめた。
「…ランスに隠し事は出来ないな。そう、アイツは俺の子だ。そして呪いの子だ。」
「…言いたい事は山ほどありますが…何故我が子をそんな風に言うのです?」
「…アイツは≪モルガナ≫に似ている…アイツを見ていると思い出してしまう…」
「…そうは言われても、実際にこの目で見ない限りは信じれません。」
…何故俺の言うことを信じてくれないのか
「貴方は変わってしまった。昔とは雰囲気が違う。昔の貴方ならともかく今の貴方の言うことは信じる事が出来ません。」
「ランス!!!」
「…来月貴方は『新月館』で舞踏会を開きますよね。私も息子を連れていきますから貴方もそこで我が子を御披露目してください。そこで本当に呪いの子かどうか確かめますから」
「…は?」
「第一アーサーは前に『子供が10歳になるまではその存在を公にしない』と宣言していましたが、私の息子曰く『人形姫は10歳以上に見える』との事ですが。仲間にもその存在を明かしてなかったのにどう自分の言うことを信じて貰いたいのですか?」
ランスはそう言って微笑むと優雅に紅茶を飲んでいる。痛いところを突いてくる…
「それは…」
「なら決まりですね。他の仲間達は来月忙しそうですが私達だけでも出席致しますのでそのつもりで。」
ランスはそう言うと強引に俺を馬車まで案内した。
「…次はこうはいかない」
「はい、お待ちしております!」
ーーーーーーーーーーーー
「えっ?お父様は城へ帰った?」
「えぇ、どうしたんでしょうか。」
本当に謎な人だ…もー!勘弁してよー!
ランスさんはちょっぴり強引なのでアーサーは『レオンハートキングダム』の時からたまに言い負かされていました




