推しの娘
「はぁ~やっぱりアーサー様はかっこいいわ…推せる!」
私は今日も大好きなゲーム『ドラグニカ・ファンタジア』をプレイしてる。『ドラグニカ・ファンタジア』は王道のRPGゲームで、世界的にも人気のシリーズだ。
その中での『ドラグニカ・ファンタジア レオンハートキングダム』という作品の主人公『アーサー・レオンハート』に私はお熱である。だって推せるもの。
一応続編の『ドラグニカ・ファンタジア ホークウィングス』もあるが、その物語は前作のキャラ達の子世代が主人公で何故かアーサーとその子供の事は一切描写されてないのだ。というわけで私は発売してから何百時間も『レオンハートキングダム』に時間と力を注いでいる。しかし…
「ん?地震?しかも大きい?」
そして
ゴツッ!!!!!!!!
あえなく私は棚に積んでいて、地震で落ちてきた厚くて高い本に頭をぶつけ、命を落とした………。
「という記憶を、今!昼寝から!目覚めた時に!……思い出したわ…」
偶然なのか、恥ずかしい死を遂げたオタク娘を哀れに思った神の力なのか、私は話題の異世界転生とやらをしたらしい。
今の私は とある国の とある王の 14歳の一人娘として産まれ育った。母である王妃は若くに亡くなり、一人娘がその形見代わりとして生きている。そんな私の名前は
「…姫、モルドレッタ姫。起きていますか?」
そう、モルドレッタ。
「起きているわ。アーシャ。」
…そして父の名は
「…父君が、アーサー王がお呼びです。」
「…そう、珍しいわね。わかったわ。」
アーサー・レオンハート、私の前世の推し。
そして今の私はその娘、モルドレッタ・レオンハート。『本編で描かれなかったアーサーの冷遇されし一人娘』であった。
物語を沢山思い付いた中でも特に書きたい物語があったので登録して即書きました。第一話なので少し短め。色々と初心者ですがよろしくお願いいたします。