プロローグ05:質問2
「じゃあ次の質問をするね___目覚める『前』と『後』何か違和感とかないかい?」
…何かといわれてもな…事故にあって、死に掛けた_とでも言えばいいのだろうか?
それと『後』…何か違和感を感じる…もしかして、体が縮んだことでも言えば良いのか?
そう、思っていると女性がいきなり近づいてきて、
「今、おまえが思っていることでいい、話してみろ」
見下す形でこちらを見ている…正直怖い…
「こらこら、君は威圧しない、『今』本当に困っているのはこの子のほうなんだからね?」
少なくてもこの医師は味方なんだろう…
「えっと、事故にあって…一旦死んだと思ったんですけど、生きていた…ということですか?」
「本当にそれだけか?」
…またにらんできた…怖いんだけど…
でも…体が縮んだ、なんていえば信じてもらえないんだろうな…
「はい、それだけです…」
「なら___これは何だ?」
女の人が乱暴に、いや確実に右腕をつかみ、そしてそのまま体を持ち上げた。
持ち上げられた体はさっきまで座っていたベットから離れ、足がギリギリ付くか付かないかというところまで上げられた…!
…信じてもらえるかはわからない、けどわかっていること、それでいいのなら…
「…体が、縮みました…」
__少しの間、病室に沈黙が流れるが、
「そうだ、それでいい」
女性はそういうと、右手を離して、足はちゃんとベットの上に付いた、が少しバランスを崩してしまう形で前のめりに行ってしまうと、女性は少しため息をつきつつ…お姫様抱っこする形で降ろされた。
そしてベットまで近づくとすぐ適当に放り投げる、いや確実にベットの上に衝撃をあまり与えない形で投げられた…。
…この人たちは体が縮んだことを何か知っているのか?
この様を見ていた医師は大きくため息を吐いて
「はあ、言ったそばからこれか…」
女性はまた、特に何も思っていないかのように、壁に寄りかかった。