プロローグ
俺の父親は変人だ。
突然獣人の人を見てネコミミモエー!と叫んだり、メイドの服装に異様にこだわったり、貧乳はステータスだ!偉い人にはそれが解らんのですよ…とか呟いたりと様々だ。(変人というより変態か)
そんな父さんだがなぜか村の人達には好かれていた。
とてもお節介な父さんは目の前で困っている人達を助けずにはいられなかったそうだ。
そうしてお節介をして廻るうちに母さんと出逢ったそうだ。(親の馴れ初めなぞ知りたくはなかった)
母さんが身籠り、結婚しよう!ということになって、安全そうな場所に家を建てたのが今住んでる家だ。
最初は何もなかったらしいが、父さんを慕って住人が移り住んできたため、いつの間にか1000人もの人達が村にはいる。
なかでも亜人と呼ばれている人達が大半を占めている。
人間族による差別が酷く、住処を追われたりしていたのだが、父さんは「亜人萌えだろ…常考」とか言ってむしろ色々と手助けしていたので、移り住んできたらしい。
そんな変態だった父さんだが、5年ほど前に突然消えた。
比喩とかではなく本当に目の前から消えたのだ。
父さんと農作業をしていると、急に父さんが光りだした。
「ちょ、まさかまた飛ばされる?!」と叫んだ瞬間いなくなってしまったのだ。
慌てて家に帰り、母さんに「父さんが光って消えた!」と言うと、母さんは、久しぶりに消えたわねと冷静だった。
俺が産まれる前は結構あった現象だそうで、父さん特有の物らしい。(そんな事が結構あんのかよ!と突っ込みたい)
いつか帰って来るでしょ、と言われてはや5年。
いまだに帰って来ない。
母さんが「帰ってきたらぶっ殺す」と怖いので早く帰って来て欲しい。そしておとなしく殺されて欲しい。
死んでないか心配しないのか?と思う人もいるかもしれないが、生きているのは確定している。
父さんは村の住人どころか何故か精霊にも好かれているので、精霊の連絡網みたいので俺に連絡が来るのだ。
その連絡の中に、若い女の子が、父さんに惚れているらしく、付いて回っているそうだ。
その事を母さんに言うと、翌日から何故か毎日包丁を研いでいる。
とにかく、生きている事だけは解っているので、早く帰って来て欲しい。(帰ってきたら死ぬっぽいけど)
初めまして、作者の弓充です。
小説見ているうちに自分でも書きたくなってつい書いてしまいました。
反省はしてない。
つたない文章ですが、感想など頂けると励みになるのでよろしくです。