■泣き虫男子高校生 編
名前 :
基本スペック : 黒髪黒目、日本人、性別オス。(他非公開)
称号 : ラーメン屋店主(屋台)
異世界放浪者(自動)
不思議ラーメン製作者(自動)
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俺は素敵なラーメン屋さん
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「へい、らっしゃい」
「あ、あの、この屋台って、何の屋台なんっすか?」
「うちはラーメン屋だ。食ってくか?」
「ラーメン……ラーメン……ラ、ラーメン!? 醤油とか味噌とか塩とかの、ラーメンですか!?」
「おう。麺のゆで具合に注文あんなら受付るし、替え玉オッケーだし、最近はつけ麺もはじめたラーメン屋さんだ」
「う、うあああああ!!! 大盛醤油麺かためでぇえええうあぁああーーーーん!!!!」
「うぉ!? 注文と共に号泣とか!! 何があったんだよ、坊主!?」
「あうあうあうううううぅうう!!」
「よしわかった。わからんから、とりまラーメン出すわ」
「う、うう、ぐすぐす……」
「はいよ、大盛醤油麺かため、お待ちぃ」
「らあぁぁああめえええん!!!」
「そんな号泣するほどうまいか? ……って、そういや、注文の時から泣いてたわな。泣きながら食うと窒息しねぇか?」
「ふぐっ! げふっ!! うまい! おいしい! 懐かしい! うまいぃいい!」
「薄々そうじゃねぇかと思ってたが、坊主おめぇ日本人じゃねぇか?」
「そ、そうなんすよ! 醤油の香りにつられてふらふらとたどり着いたら、なんだか見覚えのある懐かしい日本語ののれんがあったんで……」
「ここらへんにゃあ、醤油ねぇのか?」
「あるわけないっすよ! ここは日本でないばかりか世界すら違うんすから! だから、オレ、ほんと嬉しくて、異世界に呼び出されてからずっと、帰りたくて……」
「ああ! あの、召喚とか言うよくある誘拐事件の被害者かよ、坊主。見たとこ高校生くらいか?」
「そうっす。うまく進級できてれば受験生だったんっすけど。こっちに来て二年目っすね」
「そりゃあ災難だったなぁ。よけりゃあ、ほら、これも食いな」
「餃子だあああぁ!!! 嬉しいっす! マジ嬉しいっすよ!!! うまいっす! 餃子、パリパリじゅわー!で、うまいっす!」
「そうかそうか。そこまで喜ばれると嬉しいもんだな」
「はふはふ……あ、そういや、おにーさんは、いつもこのあたりで屋台出してんすか?」
「いや。お客さんのいるところにゃ何処でも行ってるぞ。だから、必ずここって訳じゃねぇなぁ」
「え、じゃあ、また食べたいときはどうすりゃいいんっすか!? オレ、もうこの屋台無しじゃ生きていけないっす!!!」
「ま、食いたくなった頃にそこらへん探してみな。必ず見つけられっから。なんたって俺は
『空気の読めるラーメン屋さん』
だからな!」
「空気読めるって……こんな魔王城の近くに屋台出してて……? こんなトコで商売してる時点で、むしろ読めて無い方だと思うっす」
「うっせぇ! 食いたくねぇなら下げっぞ!!」
「わーーー!! ダメダメダメっっよ!!」
end
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泣き虫男子高校生:
種:人間(平行世界:地球(日本国)産。オス。年齢:17)
称号:
猫舌(軽度)
異世界トリッパー(帰還可)
箸マスター
男子高校生
泣き虫(期間限定)
勇者
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蛇足)
勇者として魔王城に向かっている途中で屋台と鉢合わせ。
仲間は何人か一緒にいましたが、寝かしつけて(強制)きました。