表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/26

■泣き虫男子高校生 編

名前 :


基本スペック : 黒髪黒目、日本人、性別オス。(他非公開)


称号 : ラーメン屋店主(屋台)

    異世界放浪者(自動)

    不思議ラーメン製作者(自動)



--------------------

俺は素敵なラーメン屋さん

--------------------




「へい、らっしゃい」


「あ、あの、この屋台って、何の屋台なんっすか?」


「うちはラーメン屋だ。食ってくか?」


「ラーメン……ラーメン……ラ、ラーメン!? 醤油とか味噌とか塩とかの、ラーメンですか!?」


「おう。麺のゆで具合に注文あんなら受付るし、替え玉オッケーだし、最近はつけ麺もはじめたラーメン屋さんだ」


「う、うあああああ!!! 大盛醤油麺かためでぇえええうあぁああーーーーん!!!!」


「うぉ!? 注文と共に号泣とか!! 何があったんだよ、坊主!?」


「あうあうあうううううぅうう!!」


「よしわかった。わからんから、とりまラーメン出すわ」


「う、うう、ぐすぐす……」


「はいよ、大盛醤油麺かため、お待ちぃ」


「らあぁぁああめえええん!!!」


「そんな号泣するほどうまいか? ……って、そういや、注文の時から泣いてたわな。泣きながら食うと窒息しねぇか?」


「ふぐっ! げふっ!! うまい! おいしい! 懐かしい! うまいぃいい!」


「薄々そうじゃねぇかと思ってたが、坊主おめぇ日本人じゃねぇか?」


「そ、そうなんすよ! 醤油の香りにつられてふらふらとたどり着いたら、なんだか見覚えのある懐かしい日本語ののれんがあったんで……」


「ここらへんにゃあ、醤油ねぇのか?」


「あるわけないっすよ! ここは日本でないばかりか世界すら違うんすから! だから、オレ、ほんと嬉しくて、異世界に呼び出されてからずっと、帰りたくて……」


「ああ! あの、召喚とか言うよくある誘拐事件の被害者かよ、坊主。見たとこ高校生くらいか?」


「そうっす。うまく進級できてれば受験生だったんっすけど。こっちに来て二年目っすね」


「そりゃあ災難だったなぁ。よけりゃあ、ほら、これも食いな」


「餃子だあああぁ!!! 嬉しいっす! マジ嬉しいっすよ!!! うまいっす! 餃子、パリパリじゅわー!で、うまいっす!」


「そうかそうか。そこまで喜ばれると嬉しいもんだな」


「はふはふ……あ、そういや、おにーさんは、いつもこのあたりで屋台出してんすか?」


「いや。お客さんのいるところにゃ何処でも行ってるぞ。だから、必ずここって訳じゃねぇなぁ」


「え、じゃあ、また食べたいときはどうすりゃいいんっすか!? オレ、もうこの屋台無しじゃ生きていけないっす!!!」


「ま、食いたくなった頃にそこらへん探してみな。必ず見つけられっから。なんたって俺は



 『空気の読めるラーメン屋さん』



だからな!」


「空気読めるって……こんな魔王城の近くに屋台出してて……? こんなトコで商売してる時点で、むしろ読めて無い方だと思うっす」


「うっせぇ! 食いたくねぇなら下げっぞ!!」


「わーーー!! ダメダメダメっっよ!!」



end

------------



泣き虫男子高校生:

種:人間(平行世界:地球(日本国)産。オス。年齢:17)

称号:

 猫舌(軽度)

 異世界トリッパー(帰還可)

 箸マスター

 男子高校生

 泣き虫(期間限定)

 勇者

 

 


--------------------------------------

蛇足)

勇者として魔王城に向かっている途中で屋台と鉢合わせ。

仲間は何人か一緒にいましたが、寝かしつけて(強制)きました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ