■ 就職できた前向きお姫様 編
名前 :
基本スペック : 黒髪黒目、日本人、性別オス。(他非公開)
称号 : ラーメン屋店主(屋台)
異世界放浪者(自動)
不思議ラーメン製作者(自動)
--------------------
俺は素敵なラーメン屋さん
--------------------
「店主さま、店主さま、店主さまーぁ!!」
「おぉ? ああ、あんときのお姫様じゃねぇか。どうしたってんだい? まあ、水でも飲んで落ち着きな。今日は普通のワンピースだな。ほら、座って座って」
「ありがとうございます、店主さま。……ふぅ。落ち着きましたわ。……その節はご親切にも就職先をお世話いただきまして、……それに、わたくしに生きるすべを与えてくださり、本当にありがとうございました」
「そりゃお姫様の努力のたまものだろが。ラーメン屋の口添えがあったって、本人が頑張らなきゃぁ意味なかろ」
「相変わらず店主さまはお優しいお方ですのね。見ず知らずの女に秘伝の技術を教えてくださるなんて……そんな親切なお方に会えて、わたくし幸運でしたわ……」
「やめてくれ、照れちまわぁ! んで、その後どうよ。うまくいってんのかい?」
「それが……あ、申し訳ございません、味噌ラーメンを一杯いただいてもよろしいかしら。ちょうどお昼時でしたの」
「おう、待ってな」
「あ、納豆とチーズ乗せでお願いいたしますわ」
「あいよ! ……ん? トッピングは就職先で習ったのかい?」
「そ、そうなのです! 聞いてくださいますか!?!?」
「おぉ、どうしたどうした」
「わたくし、あの後無事に雇っていただけたのです。皆さまお優しくて、わたくしも城では味わうことが無かった心休まる時を過ごしておりましたの。教えていただいたラーメンやチャーハンを作り、日々料理の研究をしながら過ごしておりました」
「そりゃよかった。これでも心配してたんだ……はいよ、味噌ラーメンチーズ納豆乗せおまちぃ!!」
「まあ、おいしそう!! いただきますわね。……んんー! 溶けたチーズがお味噌の濃厚なスープに溶けてまろやか! 納豆もこの独特のコクと食感がたまりませんわ!!」
「儚げなお姫様が、随分ハイレベルなトッピングをマスターしたもんだ……」
「……そんな穏やかな日々は長くは続きませんでしたわ。……ある日、赤国の騎士団が森へやってきたのです」
「赤国の騎士団? ……どっかで……」
「そして、わたくしたちの前に現れた騎士たちの一人から、こう言われたのです。『此処にラーメンを作る女がいると聞いてやってきた。我が王へラーメンを献上せよ! 味噌ラーメン大盛3種のチーズ乗せ納豆岩海苔トッピング以外は認めん!』と。それ以来、再現しようと研究し続けておりますが一向に完成せず……」
「アイツかぁああああ!!!! 馬鹿! あの馬鹿!! あれほど他人に好みを強要するなと……!!!」
「というわけで、トッピングの材料を調合……調理で作り出せなかったので、店主様に教えていただけないかと思いまして……」
「うん、まあ、あれだ。お姫様、これから一緒にそいつのところへ行こうか。な。な!」
「え? で、ですが、無茶を言われてはおりますが、特に罰などはございませんし……急ぎの用件でもない様でしたし……」
「いや、しかしこれは、俺にとっちゃぁ、鉄拳制裁案件だから。なんてったって、
『はじめての弟子は大切にしたいラーメン屋さん』
だからな!
顔見知りなだけに拳骨一つじゃすまさんぞ。正座でみっちり説教だ!!」
「あの、店し……お師匠さま、お手柔らかに……! 騎士様はとても良いお方ですので……!」
「……お姫様、まさか、……そんな頬を染めて……! 俺の、かわいい初弟子に悪い虫がついている、だと……!? 説教時間延長ー!!」
「お、お師匠さま! 落ち着いてくださいまし!!」
end
------------
就職できた前向きお姫様:
種:人間(平行世界:マストラ(黒国)産。メス。年齢:15)
称号:
黒国第1王女(元)
チャーシュー好き(研究者)
料理人(研究者)
薬師( マスター級)
錬金術( いけてる)
味噌ラーメン好き(味噌から作るレベル)
トッピング研究家(見習い)
素敵なラーメン屋さんの弟子(見習い)
恋するお姫様(春)
トッピングマスター騎士:
種:人間(平行世界:マストラ(赤国)産。オス。年齢:37)
称号:
赤国一級騎士
トッピングの伝道者(マスター級)
箸の伝道者(上級者)
戦場の英雄騎士
騎士の誓い(拗らせ)
悪い虫(説教済み)
恋する騎士(無自覚)
--------------------------------------
蛇足)
食の好みが合えば、きっと安泰。




