■ 森の中のクマのぬいぐるみ編
名前 :
基本スペック : 黒髪黒目、日本人、性別オス。(他非公開)
称号 : ラーメン屋店主(屋台)
異世界放浪者(自動)
不思議ラーメン製作者(自動)
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俺は素敵なラーメン屋さん
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「らっしゃーい! って、おぉお? ぬいぐるみ!?」
「(もふもふとした生地に包まれた片手を、ひょいと上げた、テディベア。薄い茶色の起毛した生地がふわふわと風にそよいでいる)」
「森の中で、クマのぬいぐるみに出会った……。ええと、ここはラーメン屋なんだけど、あんたはそんななりで食事、出来んのか?」
「(ぴかぴかと黒く光る瞳……もちろん、作り物のガラス玉が、見上げる。そして、ふるふる、と首を振る。ガラス玉はなんだか悲しげに影を落としている)」
「そ、そうか、そうだよな。ええと、それで、何の用だ?」
「(一生懸命身振り手振りを交えて説明しようとする、体長50㎝ほどのクマのぬいぐるみ。ピョンピョン跳ねている)」
「……なるほど、わからん! おまえは食事しないけど、この屋台に用があるんだよな? それくらいしかわからん!」
「(こくこく、と頷くクマ。の、ぬいぐるみ。もふもふと柔らかそうな両手を突き出す)」
「あー……、持って帰りたいのか?」
「(ぴょんぴょん跳ねまわり始めた。嬉しそう)」
「おぉ、正解か!! でもなぁ、こぼさないで持って帰れるのか? それも、迅速に。ラーメンってのはな、時間がたてば冷めるし麺が伸びるしってな、命の短い料理なんだ。お前で大丈夫か?」
「(しばし、考えるそぶり。自分の両手を見る、クマ。自分の足を見る、クマ。そして、がっくりと地面にはいつくばる、クマ)」
「……よし、わかった。わかったって! ついて行ってやっから! こっちが移動すっから!! 汚れるだろが! 立て! 立つんだ、クマ公!!」
「(ぷるぷる震えながら立ち上がるクマ。そして、近くの切り株に腰かけ、燃え尽きたぜ…、ポーズをする)」
「お前そのネタ……、まさかとは思うが、中身おっさんじゃねぇよな?」
「(燃え尽きたポーズ継続中のクマの肩が、びくっ、と跳ねる)」
「おい!! 着ぐるみなら脱げ!!! そして、この場で食え!!」
「(慌てて立ち上がったクマ、くるり、くるりん、と屋台の前でターンを繰り返し、背中を必死に指をさす)」
「……チャック、無ぇな。ちっ! きぐるみじゃねぇのか……。……ははぁん。わかった! あんた、魔法で姿を変えられちまったとか、そういうオチだろ!!」
「(ぽふぽふぽふぽふ、と、飛び跳ねながら拍手をするクマのぬいぐるみ。ブラボー!!)」
「まあ、あんたの事情はどうでもいいけど……。で、ラーメン、どうやって食うんだよ」
「(自分を指さし、その後、両手でばってんを作るクマ)」
「ああ! 別の奴に食わせるってことか!?」
「(こくり、と頷くクマ)」
「で、どこの誰に」
「(もじもじする、クマ)」
「なんだよ。ファンシーな見た目なのに、どこか腹立たしいのはなんでだ……?」
「(そっと、首にかかっているペンダントのふたを開け、見せるクマ)」
「……んだよ、この美人なねーちゃん。まさかとは思うが、……彼女か?」
「(ぴやー! と、クマが飛び上がり、その後、身をよじりながら、ぽふぽふと屋台のカウンターを柔らかいぬいぐるみの手が叩きまくる。照れているらしい)」
「リア充かよ! クマのぬいぐるみのくせに! クマのぬいぐるみのくせに!!!」
「(仁王立ちで胸を張る、クマのぬいぐるみ。が、天を仰いで、はっと我に返った様子で。せかすようにカウンターの上のメニューをたたく。そして、森の奥を指す)」
「あん? 急げってか? なんかあるのか?」
「(ペンダントを指してから、その場に、パタリ、と倒れるクマ)」
「……その彼女になんかあったってことか。いいだろ。自分が元に戻るより先に、その彼女のことを助けてぇってぇ気持ち、くんでやろうじゃねぇか。行くぞ!」
「(その場で、土下座する、クマのぬいぐるみ。そして、立ち上がるとぴょん、と屋台のカウンターに飛び乗る)」
「ま、たまには童話みてぇにいい魔法使いにでもなってやろうじゃねぇか。
なんたって俺は、
『リア充にだって優しい素敵なラーメン屋さん』
だからな!」
「それにしても、なんでクマのぬいぐるみのおっさんが、うちのラーメンのこと知ってんだ?」
「(クマ、何かを必死に伝えようと身振り手振りを駆使する)」
「……なるほど、わからん!!」
「(がくり、頭垂れる、クマのぬいぐるみ……)」
end
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森のクマのぬいぐるみ:
種:魔法生物(平行世界:ルナ産。オス(?)。年齢:不詳)
称号:
森のクマさん(ぬいぐるみ:呪)
リア充
情報通
魔法生物(呪:強)
元・人間(平行世界:地球産)
元・味噌ラーメン好き(バター入れない派)
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蛇足)クマさん。会話もしてなければラーメンも食べてない。
初めての食べられないお客さん来店!!
……。 申し訳ない……orz




