■メンマ好き王様 編
名前 :
基本スペック : 黒髪黒目、日本人、性別オス。(他非公開)
称号 : ラーメン屋店主(屋台)
異世界放浪者(自動)
不思議ラーメン製作者(自動)
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俺は素敵なラーメン屋さん
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「らっしゃいませぇ」
「久しぶりだな、店主。相変わらずわかりにくいところに屋台を出しおって……」
「おう、らっしゃーい。久しぶりだなぁ。俺もちぃと遠出してたからな。今日は味噌ラーメンでいいのか?」
「ああ、頼む。ふふふ。今日の日のために、箸の使い方も練習してきたのだ」
「へぇ。んじゃ、フォークはいらねぇな」
「我が城で、箸が空前のブームでな。今では何も言わずとも夕餉にナイフとフォークと共に置かれるようになったのだ」
「ほぉう。異文化交流万歳だな。まあ、王様のアンタがすることは、部下……臣下?っつうのか? 上のモンが黒っていやぁ、黒だってなくらい下のモンどもにゃぁ絶対命令に等しかろ。っと、味噌ラーメンお待ちぃ。メンマたっぷりでいいんだったな?」
「おぉ! あいも変わらず食欲をそそる香りよな! そなたの穂先メンマはやわらかくとても美味だ。もっとほしいくらいだぞ」
「ほめられりゃ悪い気はしねぇな。穂先メンマ持ち帰りすっか?」
「なんと! いいのか!? 酒のつまみにちょうどいいと思っておったのだ! 最近、そなたのすすめる米の酒の味がわかるようになってな。アレにきっと合うだろう」
「アンタ、ちょっと前までガキくさくて、こいつに王様なんてぇ大役つとまんのかと心配だったもんだが……そうかよ、『日本酒』の味がわかるほどに成長しやがったか。土産は帰りに渡してやるよ。ほら、とっととラーメン食いな。冷めちまうぞ」
「ああ、では……。……うーまーいーぞー!!」
「ぶはははは! それ、ホントに言ってんのか!」
「む? そなたがうまいときに『そう言え』と言ったのではないか」
「いや、そーなんだけどよ!」
「うまい、うまいな。腹の奥から温まる。それに……ふむ、やはり劇的だな。何故そなたのラーメンを食べると傷が治ってしまうのだろうな。戦で疲労した体力も回復した」
「最近、隣国と戦続いてんだろ? 王様ってのも大変な職業だよなぁ」
「私はいい。王だからな。だが、民がな……。経験も浅く、力の無い自分が恨めしく思うのだ」
「そうかい、そうかい。苦労してんだな、アンタも。……ああ、そういや、アンタの親父さんからこの間聞いた話なんだけどよ」
「父上から? ……いや、ちょっとまて、店主。父上は10年前に他界して……」
「なんだっけ? アンタんとこのよ、宝物庫の床下に魔法のかかった小部屋があってよ。なんつってたかなぁ。目印は緑っぽい床石だったか? ん? 青? ま、どっちでもいいか」
「……は?」
「そこに王家に縁ある精霊が寝こけてんだとよ。呪文で起こして飯食わせりゃ、たいていの願い事は叶えてくれるらしいぜ」
「こ……」
「こ?」
「国家機密ぅうううう!!!」
「……あぁん?」
「私も知らない国家機密を何故そなたが知っている!? しかも、父上は10年前に亡くなっている! どこでお会いしたというのだ!」
「……んなこといわれてもなぁ。1週間ほど前にアンタに似た奥さん連れて、新婚時代の話延々語って、のろけながらラーメンくってったけど」
「……は、母上もすでに14年前に亡くなって……どこにラーメンを売りに行っているのだ、そなたはっ!!」
「商売できんならどこでもに決まってんだろ!」
「黄泉にまで行くな! 場所を選べぇえええ!!!」
「なに言ってやがる! 俺はなぁ、泣く子も黙る
『素敵なラーメン屋さん』
だっつうの! どこにでも行ったらぁ!」
「どこにでも行きすぎだ!!!」
end
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ラーメン屋店主:
種:人間(平行世界:地球(日本国)産。オス。年齢:不詳)
容姿:黒髪黒目。
称号 :
ラーメン屋店主(屋台)
異世界放浪者(自動)
不思議ラーメン製作者(自動)
メンマ好き王様:
種:人間(平行世界:レプレス(オプティカ国)産。オス。年齢:28)
称号:
オプティカ国王(14代目)
無類のメンマ好き
箸の伝道者
戦場の英雄
精霊(青)の加護者
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蛇足)
自サイトの某2次で使用していたネタを流用しています。サーセン。
3、4話うっかり続きます。