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16-1.悪役令嬢、聖女と最終対決をする
あと5話で完結です。
もう少しだけお付き合いください。
黒土にしては珍しく、風が凪いでいた。
太陽が傾き、黒土の人影が長く伸びる。
一歩、また一歩と倒れこみそうになりながら、聖女エリスは歩いていく。
それは、死に向かい歩いている影のようだった。
ぼろぼろと、皮膚の一部が剥がれて落ちる。
もう正常な皮膚が見当たらない程、呪いに侵された皮膚は
削れて、崩れて、形が無くなっていく。
(まだ…まだよ…なんとか生き延びて、次のループで、勝ってやる)
欠損した腕を抱えながらも
その目だけは黒い妄執にとらわれ、未だに燃えていた。




