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16話 墓参り

「よし、全員揃ったな!」


 休日2日目、今日はみんなでボクのお父さんの墓参りに行く事になった。どうやら少し離れた森の中にあるらしい。


「帰りは水晶玉で帰ればいいけど、行きは歩きだね」


 早速ボクらはアリシア師匠の後ろに続いて目的地に向かった。


「アリシアさん、ハウロス騎士団長はどんな人だったのですか?」


 リリーがアリシア師匠を見上げて質問すると、


「ドルマン王国の英雄だよ。10年前の危機を救った人物さ」


 アリシア師匠は得意げに答えた。


「凄い人ですね!」


「そう、凄い人だよ。強力なスキルの所有者で国王に認められたくらいだからね」


「アリシアさんはハウロス騎士団長とどういった関係なのですか?」


「私の師匠だよ。戦い方の基礎をみっちりと教えてもらったよ。だから今度は私の番だよね」


 アリシア師匠がボクの肩をポンっと叩く。


「えっと……どう言う意味ですか?」


 どうやらリリーはよく分かっていないようだ。


「ハウロス騎士団長はボクのお父さんだよ」


 ボクがそう答えると、リリーは驚いた表情で目を見開く。


「えっ? そうなの⁉︎ じゃぁ……」


「少年は英雄の息子だな」


 ドットさんが自慢げに言うけど、少しも嬉しくない。だってお父さんはアリシア師匠を切りつけて殺そうとしたのだから……


「師匠、王様が認めたお父さんのスキルは……逆境ですか?」


 ボクがそう尋ねると、師匠は一瞬ためらってから「そうだよ……」っと答えた。


「スキルは遺伝子みたいに継承されるからな」


 ドットさんが補足をするように続きを話す。じゃあどうしてお父さんはボクにこんな力を託したのだろう? 


 山を一つ越え、休憩を挟み、道中に現れた魔物を倒しながら目的地に向かった。なんだかそこに辿り着けば答えが見つかるような気がして……


「さぁ、着いたよ」


「えっ、どこですか? 師匠?」


「あの木の下だよ」


 英雄のお墓だから立派なものを想像したけど、残念ながら期待は裏切られた。


 深い森の中にぽつんと立つ小さな木。そこにかすれた文字でハウロス騎士団長と書かれていた。とても英雄の墓とは思えない。


「期待はずれだっか少年?」


 ドットさんはボクの肩に止まって首を傾げる。


「えっと……英雄の墓なのにちょっと意外だなぁ〜 と思いまして……」


「確かにな。でもこれはお前の父さんが望んでいた事なんだぜ。派手なやつは恥ずかしいから質素なものでいい。我が身に何かあったら故郷のような森の中に小さな墓を立ててくれって言っていたからな」


 ドットさんはボクの肩から飛び降りて墓の前まで歩いて行く。


「人が死ぬと基本的にはチリになるけど、たまにゾンビとなってこの世界に居座ることもある。その場合、恨みや憎しみを抱えている事がある。だからこうしてお墓を訪れて供養するのは大切な事なんだよ」 


 アリシア師匠は墓に手を合わせて目を閉じる。ボクも見よう見まねでやってみた。


 これがお父さんのお墓……国を守るために戦い、逆境に飲み込まれ、王様に殺された。みんなは英雄と称えているけど本当はどうだったのだろう……


「さぁ、帰ろうか」


 アリシア師匠がそっとボクの手を握る。最後にもう一度お墓を見ようと振り返ると……


「えっ? あれは一体……」


 小さな木にかすれた文字で名前が書かれたお父さんのお墓。そこから不気味な手が生えていた……

ご覧いただきありがとうございました!


後5話で完結です。続きが読みたい、面白い! と思った方はブックマーク、高評価していだだけると泣いて喜びます(笑)


それでは17話でお待ちしています。15時10分頃に投稿予定です。タイトルは「息子VS父親」です!

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前作の作品です。仮想の世界を舞台に、データーの世界に閉じ込められるお話です。無事にプレイヤーは元の世界に帰れるのか? そもそも誰がこんなゲームを作ったのか? 各章は30分ほどでサクッと読めます。イラスト&表紙付きです♪ 仮想からの脱出ゲーム
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