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戦聖女は楽園を探し求める。  作者: バナナード
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帰還

今の仲間と昔の仲間の顔見世の回です。ステータス閲覧もしれないですが、表示です。

メルティアはシーライオスに帰ってきた。ぼろぼろの身体は治っていない。魔力もまだ回復していない状態でカルセドに抱き抱えられ、レガルの店にたどり着いた。


 店には、ランス、ナーム、レガルの3人が神妙な表情でテーブルを囲んでいた。


 僅か2週間ばかりの旅だったが、客は入らず店は閑散としていた。店のドアを開けると、3人が一斉にメルティア達をみる。


 「こちらが、姫様がお世話になってる、お店ですか?」

 シェスターは、確認する。


 「わっ、すごい美形・・・」

 ナームは、シェスターをまじまじと眺めている。


 「メルちゃん!帰って来たのか?」

 レガルが駆け寄る。


 「ただいま。レガル!またお世話になっていいかな?」

 力の入らない表情で話しかける。


 「ご主人、取り敢えず姫様を寝かせたいのだが。」

 カルセドがレガルに案内を急かす。


 「メルちゃん、怪我してるの?」

 部屋に案内し、ベッドに寝かせると、ナームが治癒にあたる。


 『ペンタクルズ・ハイヒール(ハイヒールの5回重ねがけ)』


 「酷い怪我・・・よく我慢して来たね。これじゃ息が出来なかったでしょう。」


 「ありがとうございます、ナーム師匠。魔力が無くて自分じゃ対処出来なかったんです。」


 「あの魔力量が空になるって、どう言う魔法の使い方したんだか・・・」


 一応状態は落ち着き、全員が酒場のフロアで、辻褄を合わせていた。


 代表としてシェスターとランスが会話をしきる。


 「私はアンブロシアの賢者でシェスターと言います。私達はアンブロシアの内戦の生き残りで、姫様直属の私兵です。今回、反乱の徒として捕らえられた私達を姫様がたった一人で救出して下さったのです。代わりに姫様が酷い怪我をされてしまい、なんとか逃げて参りました。」


 「私はランス、冒険者です。メルちゃんは、ここに来た時には、記憶喪失状態で、ここの酒場の店主であるレガルが世話をいます。私とここにいるナームは、冒険者で、メルちゃんの護衛兼友人ですね。」


 「まずは姫様を保護していただき感謝いたします。現在姫様の記憶は、かなり戻っていますので、本人からいろいろ確認して見るのがいいでしょう。我々としては姫様の安全確保が第一です。今後の方針についてはこれからです。」


 「こちらとしては、絶大な力を持っているメルティア様を保護して、アンブロシア聖教国の侵攻に備える事を模索してるところですが、ディオラス王国の第一王子がすでに接触してきております。メルちゃんを大変気に入ってまして、政略抜きに婚約を申し込んでいました。あと、現状の身柄責任はシーライオスのギルド管轄になっています。」


 「流石姫様は、何処に行っても人気ですね。人を引き付ける魅力・・・まぁ、教皇としては、それを恐れているんですが・・・シェス!うかうかしてると、取られちゃうよ!」

 アルフィンは、マイペースだ。




 その日から、総勢7人の生活が始まった。酒場は、宿を兼ねて作られていて、部屋はなんとか確保できた。


 翌日になると、メルティアも朝から起き出して、手伝いを始めている。当日の昼には、既に客足が戻ってきた。


 少しだけ痩せたメルティアは、黄色い花柄のワンピースに、エプロン姿。髪は、ツインテールで少し幼さを感じるスタイルだ。


 今日のランチのメニューは、豚のトマト煮込み、温野菜とサンドウィッチで、すぐに満席になっていた。


 客もメルティアの顔を見に来る客が多く、久しぶりに戻ったと言う情報をどこからか仕入れてやってきてくれるのだ。


 本日はアルフィンも紺色のワンピースとメイドスタイルでランチの給仕と手伝いをしている。こちらもお客にはなかなかの好評で、これからしばらくは、また繁盛するのだろう。




 昼も終わりに近づくと、また王子様もやってくるのだ。


 「おかえりなさい。無事に帰ってきたんだね。よかったよ。かえって来なかったら迎えに行こうかと思っていたよ。」

 今日はディオラスの第一王子様が面会である。


 今回初顔合わせの3人も挨拶を兼ねて顔をそろえた。

 「初めまして、右から魔導士アルフィン・賢者シェスター・聖騎士カルセドです。」


 続いて、救出から今日に至るまでの経緯を説明。今後の話は未定である事を説明した。


 「うん、よろしく。彼らもかなりの腕利きの戦士なんでしょう?できれば、詳細な情報が欲しいな。メルちゃんの成長したステータスも気になるし・・・」


 「ギルドに移動しましょうか?」


 状態を確認する目的で、アンブロシアの4人はギルドに向かったのである。



 

 新たに3人の冒険者候補を連れてシーライオスのギルドに入る。


 それぞれ冒険者登録の必要事項記入とステータスチェックが始まった。


シェスターは、Lv72 体力1256 攻撃力1028 防御力1154 魔力3584 魔法防御3599 素早さ1748 器用さ1693 運702 

属性は、火S・水SS・風S・土S・雷S・光A・闇D・無A・聖A 称号;大賢者


アルフィンは、Lv55 体力458 攻撃力186 防御力583 魔力4524 魔法防御2245 素早さ1625 器用さ1112 運577 

属性は、火SS・水S・風SS・土A・雷SS・光D・闇E・無C・聖C 称号;大魔導士


カルセドは、Lv96 体力3214 攻撃力4056 防御力4687 魔力512 魔法防御4451 素早さ1010 器用さ1268 運457 

属性は、火D・水D・風D・土C・雷C・光E・闇F・無C・聖A 称号;聖騎士・剣帝


メルティアは、Lv31 体力251 攻撃力265 防御力286 魔力9999↑ 魔法防御9999↑ 素早さ2105 器用さ2354 運2844 

属性は、火S・水S・風S・土S・雷S・光SSS・闇S・無SSS・聖SSS 称号;戦聖女


 ディオラスの第一王子は驚いた。新たに加わった3人とも、各軍部のトップの人材を遥かに凌ぐステータスであった。


 「なるほどアンブロシアは、戦争したがる訳だ。こんな人材ばかりだとすると、他のどの国も勝ち目がないからね。それに何だろう?メルちゃんの戦聖女って・・・」


 「あぁ、この3人はアンブロシアでもトップレベルの実力者ですから、全員がこんな、非常識なステータスでは無いですよ。そんな3人をつけるほど、私を大切にしてくれていたんです。私がお父様に逆らうまでは・・・」


 「メルちゃんは、なんで逆らったんだい?」


 「私達を使って、侵略を開始する計画だったんです。それでお父様に掛け合ったんですけど、お怒りを買ってしまったんです。」


 病み上がりらしい弱々しい感じだが、記憶がもどった事で、口をついてでる意見は力強いものだった。


 「私達は、アンブロシアの最強部隊でしたから、私達が生存してこちらにいる事がわかっている現状では、そう簡単には、攻めて来れないはずです。」


 「私はしばらくは、冒険者として活動するつもりです。」


 「なんだ、僕との婚約の件は、どうするの?」


 「王子様は嫌いじゃないんだけど、まだ自由にしてたいんです。だから保留でお願いします。」


 「残念フラレましたかぁ!少し焦り過ぎたかな。仕方ない、次の機会を待ちましょう。」


 暫くは、静かな日々が訪れそうである。

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