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戦聖女は楽園を探し求める。  作者: バナナード
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裏切り者として

今回は、天界がポセイドンを裏切り者として判定、海底神殿に攻めてくる回です。

その頃、地上の蹂躙を目論んでいた、アレスとアポロンは、次の作戦を考えていた。


 現在、地上における権限はポセイドンに帰属している。ポセイドンは、人に対しても穏健派で、無理な侵略を良しとしなかったのだ、アレス達はそれが歯痒かったのだ。


 一応天界は地上の浄化を掲げている都合上、ポセイドンが何もしない事について疑義を訴える事が出来るのだ。彼らの次の目論みは、地上を侵略しないポセイドンを反逆者として捉える事であった。





 《ドンドン ダンダン ブオオオォォォン》天界からラッパとドラムの音が鳴り響く。何柱かの大天使を引き連れてアレスがポセイドンの住む海底神殿の真上に降りて来る。


 「ポセイドンよ、何故地上を攻撃しない?元々地上は、浄化されなければならないとの、約束であった筈だ!お前は、天の総意に逆らうつもりか?」


 ポセイドンも藪から棒に問いかけられ、機嫌が悪い。


 「我々には、気まぐれが許されている。地上から最高の貢ぎ(メルティア)を得て、代わりに猶予している訳だから何の問題もあるまい。」


 「そんな、ボロボロになった小娘一人で猶予など片腹痛いわ!」


 「其方達は、かなり舐めてかかっているが、メルティアが覚悟を決めてかかれば、恐らくは、大量の天使と、何柱かの神々が隠れてしまう事になるだろう。」


 「何とならば尚更の事その様な危険因子は、排除しなくてはいけないではないか‼︎」


 「私が適切な時期に手を下すまでは、誰も手を出して貰っては困る。それとも、アレス・・・私と事を構えると言うのかな?」


 「天界に測る!首を洗って待つといい。」アレスは、引き上げて行った。


 「私が生贄になって、神託が白紙になるなら、それでも良いのですが・・・」


 「そう、寂しい事を言うな。お前を悪い様にするつもりは無い。」


 「でも、セイが天界で立場を無くしてしまうかも知れませんよ。」


 「やはり、私の事を心配していたのか・・・お前が心配する事はない。・・・お前を心配させるとは、神たる私もまだまだだなぁ」にっこりと微笑むとメルティアの額にキスをした。


 「もぅ、お戯れもほどほどにして下さい。

私はセイの気持ちが聞けただけで満足です。足手纏いなら、すぐに天界に引き渡して頂いても、恨んだりしないですから。」






 天界では、メルティアの事を詳細に調べ始めた。


 過去、神託の存在に気付いた、大聖女エステルの娘で、神書の言い伝え通り熾天使と融合を果たして神聖力をも身に付けた、戦聖女である事、その力は神2柱分はありそうで、甘くみると痛い目に合う可能性もあるという結果だった。


 対処については意見が割れたが、ポセイドンに任せるよりも、早い段階でメルティアを投降させる方が良いと言う判定になった。


 名目としては、地上の浄化は行わない代わりにメルティアは、死ぬまで天界に尽くすという契約である。守られる保証も無いのだ。ポセイドンへ結果は報告された。


 「従うつもりは無い。メルティアは、私の物だ。」ポセイドンは天界に伝えたのだった。





 再び、天界からの海底神殿への侵攻がはじまった。


 「やはり、私が天界に参ります。」


 「其方が天界に行っても、地上が守られる保証は無い。隠れていなさい。」


 ポセイドンは水面に姿を現すと叫ぶ。「この狼藉は、その身を持って償うのだな!」


 攻め手は、アレスとアポロンの2柱と、16柱の大天使である。


 ポセイドンは、それでも強かった。2柱の神の攻撃を水壁で防ぎながら、水圧で作った槍で応戦。一歩も引かずに闘っていた。


 しかし残りの天使達が共同して巨大な石柱を創り出し、その莫大な質量の槍がポセイドンに向かって放たれた。ポセイドンの水壁は、石柱に貫かれポセイドンにも命中した。 

 

 「ぐあああぁぁぁっ・・・」血飛沫と共にポセイドンを突き飛ばした。容赦なくポセイドンに立て続けに石柱が打ち込まれる。流石のポセイドンも悲鳴を上げて倒れ込み動かなくなった。「セイっ⁉︎ああぁっ、ひっ酷い・・・」ズタズタに引き裂かれたポセイドンが横たわっている。メルティアは、泣きながら抱きしめる。「セイっ!セイっ‼︎」更に容赦なく石柱が何本も落下叩き込まれる。《ドドドドォォォォォン!》大きな赤く染まった水飛沫が上がる。瓦礫の中、ポセイドンの身体に覆い被さる様にしてメルティアもまたズタズタに引き裂かれた身体を必死に起こして、力を振り絞り魔法を詠唱を開始する。


 『インフィニティ・ヒール!』


 ポセイドンの身体は、何とか治癒せしめたが出血が多くて意識が回復しない。


 メルティアが生きている事が確認されると、容赦なくまた石柱が放たれる。防御する為の時間も無くただなすがまま、ポセイドンを守り耐え続けるが、漸くメルティアも並行詠唱していた魔法が発動する。


 『オメガ・フォトン・バースト!』


 降りかかる石柱ごと10柱以上いた大天使は、巨大な光のに飲み込まれて消えて行った。


 メルティアも既に正気を失っており、全く歯止めが効かない。目に映る敵に次々と極大魔法が放たれる。


 『オメガ・シャイン・ラスター!』


 光の速度を超える高密度エネルギーがアレスの胸を貫く。


 『インテグラル・セイント・アロー』上空を覆い尽くした無数の魔法陣から大量の光の矢が降り注ぐ。


 大天使は全滅、アレスは瀕死、アポロンも光の矢に射抜かれて重傷だ。メルティアも大量の出血と立て続けに極大魔法を放った事で、意識を失った。戦いは、痛み分けに終わった。

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