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戦聖女は楽園を探し求める。  作者: バナナード
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戦後処理

攻めてきた隣国を返り討ちにしたメルティアは、戦後の処理交渉に入る。隣国に強力な条件を

つきつけます。

 左腕を切断されたアルグレンとルフェリアは、エーデルベルグの王都に帰還した。出兵した兵は、総勢2万の精鋭であったが、わずか6千まで戦力を減らす結果となったのだ。


 大敗のしたエーデルベルグに提示された、戦後処理の条件は受け入れがたいものだった上に、あまりの魔法攻撃力の非常識さに、王都の人間は俄かに納得できない状況だったのだ。


 「申し訳ありません。敗走した我々としましては、神か悪魔の仕業としか考えられない状況ですが、事実としてその悪魔にこの左腕を持っていかれた事実があるのですから、私はそう考えるしかないのです。」エーデルベルグ国王バルサークは、腕組みをして考える。


 「それが事実としても、国民が我々の負けを受け入れるとは思えない。少し様子を見てみることとしよう。」結果として戦後処理は止まってしまい、戦後賠償金の支払い、一度は占領した国境守備のオルドス砦も変換もされなかった。


 数日後、シェスターが動き出した。総勢1万5千の強化兵を率いるルフェリアと傷身のアルグレンが砦を防御しているが、砦の正面に悪魔が立ちはだかる。


 「どうしたのですか?戦後処理が進んでいないようですが、まだ被害を出したいということでいいですか?」シェスターの静かでありながら冷ややかな声が全兵士の心の中に響いてくる。


 「困りましたね、こちらとしても人としてこれ以上の被害を望まないところなのですが、本当によろしいのですか?」


 「そのような、脅しに乗っていたら、過去に出してきた犠牲に言い訳が立ちますまい。」真っ赤な巻き毛を振り乱してルフェリアは、返答した。


 「わかりました。オルドス砦の後方に配置されている、エーデルベルグの最前線基地を破壊してお見せしましょうか?きっとそのほうが、死者は少なそうですね。」

 シェスターは微笑を浮かべながら、声を届けるのだった。


 空中浮遊でオルドス砦の前に姿を現すと、大詠唱を唱え始める。大きな魔方陣が遥か後方の前線基地の方角に向かって何層にも重なって巨大化していく。


 ルフェリアとアルグレンがオルドス砦から、自国の最前線基地を息をのんでみつめる。


 ふぅ・・・シェスターはため息をつきながら、巨大魔法を放った。


 『メテオ・ストライク!』


 真っ黒い雲が立ち込め、その暗雲を引き裂くように、それは巨大な巨大な炎の小惑星が落下してくる。


 《ごごごごごごごおおおおおおおっっっ》


 地響きとともに、一瞬にして最前線基地は灰燼にに帰してしまった。その小惑星の落ちた周囲では未だに大きな爆発・落雷が鳴り響いている。


 恐ろしい光景を見せつけられ、さすがのルフェリアも言葉を失う。


 「明日までに撤退しなさい。さもなくば明朝にもあなたたちを皆殺しですよ。・・・おっと、賠償金もお願いしますね。ここまで戦争を拡大させて何もなく終わらせるわけにはいきませんからね。」シェスターは帰っていった。


 ルフェリアとアルグレンは、撤退する以外に方法がなかったのだ。


 アルグレンは国王に状況を説明したが、やはり納得できない国王に対して、エーデルベルグの諜報部隊による報告がなされた。


 「アンブロシアは過去に、遺伝子操作を加えた多くの魔導士たちを作り、全世界の派遣を狙った時期があったと聞きます。アンブロシア内の内乱で戦力は縮小したとはいえ、その中の何人かの異能者が生き残り、国とは異なる動きを取っていると考えるのが妥当です。先日のシェスターなる若者は、内乱以前には大賢者の称号を拝し、皇女専属の従者として仕えていた者でございます。おそらく背後にはアンブロシアの皇女が動いているものと考えます。」


 「では、我々はどう動くべきなのだ?」


 「王太子と王女が敗れた今となっては従う以外ないでしょう。寧ろ、当王国に攻めてこなかったのが、幸いであったかと考えます。」


 「撤退を決めて頂いてありがとうございます。私はメルティア・セリス・カルバリオン・ウル・アンブロシア。お気づきの通り、アンブロシアの皇女だった者です。」


 突然エールドベルグの玉座の間に、銀白の綺麗な髪に、真っ青な瞳の美しい少女が、シェスターと共に出現した。


 「次に、エールドベルグが攻めて来た場合は、国ごと消滅を望んでいると解釈させて頂きます。」


 メルティアは、静かに王太子アルグレンに、近づくと「さて・・・反省出来ましたか?今後は、アンブロシアに関わっては行けませんよ。次は無いと思ってくださいね。」そう言うと、メルティアは、アルグレンの左腕に優しく右手を重ねると、詠唱が唱えられる。


 アルグレンの左腕は再生した。驚きの表情を見せて歓喜する。「分かりました。残念ながら、私では貴方には敵わないようだ。もうアンブロシアには、手は出さないよ。」


 「今回の過ちは、貸しにしておきます。」


 可愛らしい顔で微笑むと、静かに消えていった。


 「これでわかりましたか?私たちは、いつでも貴方達を葬る事が出来ます。憶えておきなさい。」シェスターは、言い放つと消えていった。


 アンブロシアとエールドベルグの戦争は、終結した。


本当にお願いしますね。

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