エールドベルグの進行
衰退し始めたアンブロシアを隣国がし始めた。母国を見捨てられないメルティアは動き出す。そんな回です。
セージの母親は、邪神ヘカテリオステラの憑依から奇跡的に回復した。
「セージ、良かったね。これからは、君がお母さんとこの町を護るんだよ。君にあげた力は、その為の力なんだから。」
「メル姉・・・俺も連れてってくれよ。必ず役に立って見せるから・・・おっ、俺メル姉が好きなんだ。離れたくないんだ。」
「ごめんね。これからもっと危険な所に行くかもしれないから諦めて・・・お母さんを取り戻して、やっと幸せになれるんじゃないの。まず、君がやるべき事をやって、強くなったら迎えに来る事にするよ。」
メルティアは、邪神の憑依で、時折頭を押さえてしゃがみ込む事が多くなったが何とか旅を続けられる程度のものだった。
とは言え、やはり精神を破壊する邪神の憑依は結構なダメージはあったようだ。特に精神的な傷を治すための回復魔法は存在しないのが、辛いところなのである。
そんなある日、母国アンブロシアが、隣国エールドベルグ王国から進行を受けているという信じられない噂を聞いた。
実際には、メルティアが逃げ出す際に戦闘になり撃破してきた戦士たちは、アンブロシアの最強戦力であった事もあり、かなりの実戦力が、失われていた可能性があるのだ。
メルティアたちにとっては、たまたまエールドベルグ王国が、次に入国する予定の国でもある。
メルティアにとっては、今更アンブロシアが気になるなんて虫のいい話ではあるが、やはり母国の一大事には変わりないのであった。
「メル、どうする?エールドベルグを少し調査してみるかい?」
「うん、だめだよね・・・自分で捨てたはずの国を都合よく母国なんて言うんだから・・・」
「君にとっては、会った事はないとは言っても、お母さんの母国でじょう?教皇も本当はメルの事を可愛がってはいたんだよ。それは僕から見てもはっきりわかる事だから・・・やりたいようにやればいいさ。僕は常にメルの味方だから何でも言ってくれ。」
明日には入国手続きであるが、こうなると出身はアンブロシアではなく、アルメリア王国ということにしたほうが安全だろう。
入国はアンブロシアの反対側からの入国になるので、審査は通り何とか入国が可能になった。
まずはレストランや酒場の情報収集に入ることになった。食事に入ったレストランや酒場では、アンブロシアとの戦闘の状況を探ることはできなかった。
やはり、ギルドからの調査が有力なようだ。まずは、ギルドに冒険者登録することが先決であった。ギルドの受付に向かう。この国のギルドは大変行儀がよく、誰も横から絡んでくる冒険者はいなかった。
「それでは、冒険者登録の必要事項記載お願いします。いま、ステータスチェッカーを用意しますね。」シェスターが先に、登録用紙を渡すと、ステータスの確認に入る。
シェスターは、Lv81 体力1548 攻撃力1502 防御力1551 魔力4284 魔法防御4199 素早さ1982 器用さ1993 運812
属性は、火S・水SS・風S・土S・雷S・光A・闇D・無A・聖A 称号;大賢者
「こ、これは賢者様ですね。すごいステータスです。文句ありません。ステータスは、規定でCランクからの登録開始になりますがよろしいですか?」
「ありがたいです。ステータスで評価してくれるんですね。ありがとうございます。」
続いて、メルティアがステータスチェッカーにかかる。
メルティアは、Lv42 体力551 攻撃力765 防御力586 魔力∞ 魔法防御∞ 素早さ2505 器用さ2754 運3244
属性は、火S・水S・風S・土S・雷S・光SSS・闇S・無SSS・聖SSS 称号;戦聖女
「これも、驚きました。しかも初めて見る称号・・・戦聖女様ですね。ステータスはBランクになりますので、お願いいたします。」
「ありがとうございます。早速ですがアンブロシアとの戦闘状況を知りたいのですが?」
「あぁ、お二方も戦闘に参加するおつもりですか?」
「報酬が良くて都合が良ければですが・・・」
「あなた方なら、エールドベルグも助かるでしょう。資料は資料室にまとめてありますので、ご自由に閲覧くださいませ。」
「ありがとうございます。」早速、資料室に移動した。
資料に記載されている内容で特記されている状況は、エールドベルグ優位であった。特に注目すべきは、魔法防御スキルの開発による、敵攻撃の緩和が大きな成果を上げているという。
魔法防御スキルとは、実際には王大使アルグレンの特殊能力によるもので、魔法攻撃力を100分の1にするという規格外のスキルであり、戦闘に参加する戦士全てに付与されるというのだ。
また、第一王妃のルフェリアが、かなり強力な戦闘バフをかける事が出来るというのだが、こちらも規格外ということなのだ。
このアルグレンとルフェリアの活躍が、戦力バランスを大きくエールドベルグに傾けている理由であるようだった。
この二人も前線に出ているということで、これが勝敗を大きく左右しているようなのだ。
「どうする?メルが気になるなら、傭兵として参加してもよいと思うけど・・・」
「うん、まずは前線に近い町に移動してみましょう。」
メルティアとシェスターは、アンブロシアとの国境付近の〈アジス〉という町に移動して滞在することにした。
ここから、戦況を見る事になるのだが、戦況を見るにつけメルティアは複雑な気持ちを表に出していくのだった。
そう、実際には心の中で隠している、母国に対する気持ち、父である教皇に対する気持ちが爆発するのである。
アンブロシアにいた時期には他国を侵略することに大反対であったが、一方でアンブロシアを侵略されることにも強い抵抗を感じていたのだ。
よろしく。




