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テンプレ 盗賊編

テンプレですよ?

誤字、脱字がありましたら報告していただけると幸いです

ん〜暇!

「お姉様、暇です。」

「馬車って結構遅いしね~」

「何か楽しい事ありませんか?」

楽しい事ね〜、スマホがあれば楽なんだけどな〜

トランプもUNOないし…

チェスくらいあるかな?って思ったけど、なかったからね〜

「空間魔法の練習でもしたら?」

「嫌でーす!」

「へぇ、サフィー空間魔法まだ使えないの?」

「ローケンさん、干し肉ってどこでしたっけ?」

あ、逃げた。

まったく、魔法の練習は為になるのに。

どうして、サフィーはこんなにも練習を嫌がるのかしら?

ん?外が騒がしくなってきた?

「どうしましたか?」

ローケンが馬車から、顔を出す。

「あれは…盗賊ですか?」

「盗賊ですか!」

サフィー、そんな嬉しそうにしない。

普通、嫌がる所だからね?

「お姉様!盗賊ですよ、潰しに行きましょう!」

「サフィー、貴女そんな性格だったかしら?」

戦闘狂…暇な馬車の旅のせいで、サフィーがおかしくなってる。

早く街に着いてほしいなぁ…

私は、サフィーに引きずられて、外に出た。

「お?何だサフィー嬢か…また、ビーノ嬢を困らせてるのか?」

「え!?お姉様、困ってるのですか!?」

ナイスよ、ガッス。1ミリくらいは見直したわ。

「サフィー、貴女忙し過ぎるのよ…全然休めないわ。」

「そうだったのですか…」

これで、サフィーが落ち着いてくれるといいんだけど…

「じゃあ盗賊を潰しに行きましょう!」

「話し聞いてた?」

「駄目だこりゃ。」

取り敢えず、盗賊を潰すことになった。







「ん?何だお前ら!」

「女か…」

「女が来やがったぜ!」

盗賊ってどいつもこいつも同じような反応しかしないわね。

「よぉ嬢ちゃん達〜。どうしたんだ〜こんなところに〜?」

キモい…

「そんな嫌そうな顔しないd、」

私達の方に来ていた盗賊の首が飛ぶ。

サフィーが魔法で斬撃を飛ばしたんだ。

「な、何だありゃ!?」

「急に首が飛んだぞ!」

「あの女、何者だ?」

どうやら、私が殺したことになってるらしい。

私は、後ろで魔力が収束するのを感じた。

そして、何が後ろから放たれ、盗賊を八つ裂きにする。

「ひいいい!!」

「逃げろおおお!!」

「ば、化け物おおお!!」

盗賊共は、バラバラに逃げ出した。

「逃がす必要はないですよね?」

「ええ、全員始末して。」

サフィーは、斬撃の魔法を連射して、逃げ惑う盗賊共を八つ裂きにしていく。

サフィーが撃ち漏らした奴は、私が灰に変える。

こうして、一分も経たずに盗賊は全滅した。

「あの馬車、やけに豪華じゃないですか?」

サフィーは、盗賊が襲っていた馬車を指差す。

「テンプレね。貴族が乗っている馬車に違いないわ。生きている奴が居たら、治療してあげて。」

「わかりました!」

サフィーは、生き残っている護衛の治療に向かった。

私はというと、

「大丈夫ですか?」

馬車のドアをノックして、生存確認をしていた。

「あ、ああ。今開ける。」

そして、馬車のドアが開いて、

大男が剣を振り下ろしてきた。







「い、いや!」

「メリー!」

私は今、馬車に入ってきた大男に犯されそうになっています。

お父さんは、大男に手足を折られてしまい、お母さんは、私を庇って切られてしまった。

誰か…助けて…

「ひいいい!!」

「逃げろおおお!!」

「ば、化け物おおお!!」

外から、盗賊の悲鳴が聞こえてきました。

そして、グシャグシャと、肉が落ちるような音がいくつも聞こえてきました。

「何が起こってやがる…」

大男も困惑しています。

そして、ドアがノックされました。

「大丈夫ですか?」

外から、女性の声がします。

すると、大男が、

「あ、ああ。今開ける。」

といい、変な形の剣を構えて、

ドアを開けて振り下ろしました。


そして、甲高い金属音が聞こえてきました。

「なん、だと?」

見ると、女性が短刀で大男の剣を止めていました。

しかも、片手で…

「気配も消せない雑魚が、何を驚いている?」

あの大男を雑魚呼ばわり…

「体格の割に武器が小さい…マチェットナイフ、だったかしら?」

「こんな狭い所で、デカい武器を振り回せるかよ!」

「あっそ」

女性は、まるで興味が無さそうです。

そして、

「邪魔」

「な!は?」

女性は、なんと大男を掴んで投げ飛ばしました。

そして、お母さんに近づいて、

「応急処置くらいは出来るわ、傷口を見せて。」

お母さんの治療を始めました。

「貴方は…外に妹がいるから、妹に治療してもらって。」

女性は、お父さんを見て、そう言いました。

「舐めやがって…このクソアマ!!」

大男が憤怒の形相で戻ってきました。

「出てこい!俺様の本気を見せてやる!!」

「はぁ、貴方の本気なんてたかがしてるけど、まぁ、いいわよ。遊んであげる。」

女性は、そう言って馬車から出ました。

「早くきなさい。」

「ぶっ殺してやらあああ!!」

大男は、女性に向かってバスターソードを振り下ろしました。

しかし、

「ふーん、私の腕を痺れさせる攻撃が出来る人間がこんなところに居るなんて…驚きね。」

大男のバスターソードは、再び短刀で受け止められる。

「バカな…」

大男は、後退りする。

「ッ!?ああああああ!?」

突然大男の腕が落ちる。

「何遊んでるのですか?」

青い瞳の少女が歩いてくる。

「サフィー、治療は終わった?」

「はい、生きてた奴は治療しておきました。」

「一応あれも止血して。あと、馬車に怪我人が二人いるわ、治療してあげて。」

「はいはい、」

サフィーと呼ばれた少女は、大男の腕に軽く回復魔法をかける。

そして、こっちにやってくる。

「取り敢えずお前は寝てろ。」

そう言うと、女性は大男の鳩尾を殴る。

「ぐぅ!」

大男から、変な声が聞こえたあと、大男が倒れる。

女性はそれを無視して、サフィーという少女の横まで走ってくる。

「そこの二人よ。母親の方は応急処置はしてあるけど、父親の方は何もしてないわ。」

「それはいいですね。回復魔法は繊細なので、途中からだとやりづらい事もありますから。お姉様のは特に…」

「適当で悪かったわね!」

サフィーという少女は、お母さんに近づいて、

「出血が酷い…傷は治っても安静にしておくべきですね。」

魔法が発動して、お母さんの体を光が包み込む。

秒数を数えるなら三十秒、そのくらいの時間で少女は治療を終える。

「あの、お母さんは…」

私が、少女に声をかけると、少女は女性の後ろに隠れてしまった。

「ごめんなさい、サフィーは人見知りなの。お母さんのことなら大丈夫よ。ただ、しばらく貧血に悩まされるでしょうね。」

「そうなんですか…ありがとうございます!」

「お礼はサフィーにしてあげて。」

サフィーさんは、少しだけ顔を出してこっちを見ている。

「ありがとうございます!」

「いい、ですよ。」

「サフィー、父親の方も治療してあげて。」

「はいはい、ホントに何もしてないですよね?」

お姉さん相手なら饒舌みたい。

「お姉様、手足を正しい向きに戻してください。それから、回復魔法を掛けるので。」

「はいはい、ちょっと…いや、かなり痛いけど我慢して。」

「あ、ああ、頼む。」

女性は、お父さんの右足を掴むと、本来の向きに曲げる。

お父さんは、苦しそうに顔を歪める。

そこに、サフィーさんが回復魔法を使って足を治療する。

「凄いですね。うめき声一つあげないなんて。」

「どうも…」

「あと、3回です耐えてください。」

そして、お父さんは何とか3回耐えた。

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