お別れ会
投稿遅れました!
別の小説を書いてたらいつの間にか、一日が過ぎてました。
誤字、脱字がありましたら報告していただけると幸いです。
「えーっと?リララ、これは何?」
「スープだよ?」
「スープ…」
水の代わりに、血でも入れたのか?ってくらい赤いけど…いや、これはトマトが入ってるんだろう。…トマトがこの世界にあるか知らないけど。
「リララさん、この黒いのは…」
「それは、ゴキ「ストープッ!!」え?」
ここって孤児院だよね?
魔女の家とかじゃないよね?
「美味しいんだけど…」
「そ、そうなの?」
うーん、例えおいしかったとしても、日本人としての記憶が邪魔をしてくる。ゴキなんて食いたくないって。
「お姉ちゃーん!これ持ってー!」
「はーい。」
リララは、呼ばれて席を立つ。
「お姉様、大丈夫でしょうか?」
「せっかく好意でやってもらってるんだし、無下にする事は出来ないわ…我慢しましょう。」
元日本人として、人の好意を無下にする事は出来ない。
大丈夫、昔の人が言ってた、『喉元過ぎれば熱さを忘れる。』
食べてしまえば問題ない!
例えゲテモノ料理でも!
多分…
きっと…
おそらく…
「よいしょっと!」
戻ってきたリララは、サラダ?を机に置く。
マカロニサラダかな?…………マカロニ?
私が、マカロニと錯覚したもの、それは芋虫だった。
「リララ、この芋虫は?」
「蜜蜂の蜂の子だけど?プリプリで美味しいよ?」
「「ヒィッ!」」
「?」
み、蜜蜂…
種族は違う。
でも、蜂であることは同じだ。
近縁種が料理にされて食べられているのは、恐ろしい。
サフィーも私に抱きついて震えてるし…私も震えてる。
「大丈夫、種族が違う…共食いじゃない…あれはマカロニ…蜂の子じゃない…大丈夫…」
「大丈夫?」
流石にリララに心配された。
そこへ、
「ただいま〜」
マラフィが帰って来た。
「あ!蜂の子サラダ!私これ大好きなのよね~。」
そう言って、蜂の子を掴んだマラフィは…
「「ヒッ!」」
パクリと食べてしまった。
「どうしたの?」
察しろよ!私達の正体知ってるでしょ!?
なにこれ?新手の拷問?
「サラダを持って来た時から、こんな感じなのよ。」
「蜂の子にトラウマでもあるの?」
今、絶賛トラウマ製造中だけどね!
「リララちゃ~ん!」
「はーい!」
初めて聞く、女性の声がする。
何か、話している声が聞こえる。
「これ、パーティに使って。」
「ありがとうございます!」
取り敢えず、聞き取れたのはこれだけ。
「隣のおばさんから、貰っちゃった!」
そして、置かれたものを見て、
「「ぎゃあああああ!!」」
私達は絶叫した。
「ど、どうしたの!?」
「え?ええ?」
二人は困惑している。
「何だ何だ!?」
「お姉ちゃんどうしたの!?」
「大丈夫、お姉ちゃん!?」
孤児院の子供達も駆け付けて来た。
更に、
「大丈夫か!?」
「何があった!?」
「強盗でも出たか!?」
街の人達まで駆け付けて来た。
そして、部屋の隅で抱き合って震えてる私達を見て、更に大事になり、孤児院周辺は、衛兵が来るほどの大騒ぎになった。
「そんなことが…災難でしたね。」
騒ぎを聞きつけた、ローケン達に連れられて、宿屋に帰った私達は、理由を説明した。
そして、部屋のドアがノックされる。
「どうぞ…」
ドアが開いて入って来たのは、リララとマラフィ、それに、孤児院の子供達だった。
そして、全員で頭を下げて、
「「「「「「ごめんなさい!」」」」」」
謝ってきた。
「大丈夫ですよ。まだ震えが止まらないけど…」
きっと蜂料理の事だろう。
「知らなかったとはいえ、同族を料理にして…」
「私は、それを目の前で食べて…」
「大丈夫、マラフィは許さないけど。」
「え!?私!?」
マラフィは、私達の正体を知っていたはずだ。それなのにコイツは…
「わ、忘れてたの!事故、事故なのよあれは!」
「新手の拷問?」
「違うって!!」
マラフィは、かなり慌てている。
「蜂に生まれて一年。マンイータービーと呼ばれながら、一度も人間を食べたこと無いのに…」
「いや、だから事故なんだって!」
「同族ではないとはいえ近縁種。流石に恐怖を感じたわ…」
「ごめんなさい…」
これ以上、責めるのは良くないね。
「でも、みんなが私達を喜ばせようとしてくれたのは、よく分かったわ。ありがとう。」
「ビーノさん…」
私は、空間収納から蜂蜜を取り出す。
「それってまさか…」
マラフィが目を見開ている。
「そう、人間の言葉で言うなら、『黄金の蜜』よ。これをパンに塗って食べましょう。」
パンは、ローケンに用意してもらおう。
「いいの?」
「パーティをめちゃくちゃにしてしまったお詫びよ。遠慮しないで。」
それから、孤児院のみんなと、黄金の蜜でパーティをした。
「これは、あげるわ。」
「え?いいの?」
「ええ、お金に困ったらローカー商会に持って行って、売りなさい。高値で買ってくれるよね?」
私は、いい笑顔をローケンに向ける。
「正当な価格で…「これなーんだ?」!?」
私は、白いドロドロしたものを取り出す。
「ビーノ様…貴女もなかなか悪ですね〜フフ。」
「フフフ、高値で取引するのよ?」
「ええ、もちろん。蜂蜜を買った採算を取れるくらいには…」
交渉(賄賂)は成功した。
「今、ものすごく悪い顔が見えた気が…」
「危ないお金にならないよね?」
「お姉様…」
あらら、ドン引きされちゃった。
「ありがとう、最高の思い出になったわ。ね?サフィー?」
「そうですね。大人数での食事というのは、とても楽しいですね。」
「良かった…どうしようかと思ってたので…」
「何かあったら、ローカー商会を通じて、連絡してね?」
「VIP対応をさせるので、よろしくおねがいします。」
報酬は、私が出すしね。ローケンの商売術なら、海老で鯛を釣る様なものだろう。
「ありがとう!出発はいつになりそうですか?」
「傭兵団の皆さんの昼食が終わり次第ですね。強力な護衛がいますので。」
「Aランク冒険者クラスの護衛ですね。」
マラフィは、護衛が誰か分かったらしい。
最後にとてもいい思い出が出来た。
「それじゃあ、行きますよ?」
「ええ、どうぞ。」
商隊の馬車は、一つずつ動き始めた。
門につく頃、
「あれは!」
孤児院のみんなが手を振っていた。
「見送ってくれるの?」
「ええ、みんなで送り出してあげようって事になって。」
「ありがとう!」
長い長い検問が終わると、
「「「「さようならー!」」」」
みんなが手を降ってくれた。
私は、
「また来るから!待っててねー!」
私も手を降って、街から離れていった。
サフィーは、恥ずかしかったのか、手をふるだけだったけど、笑顔だった。
「次は、交易都市『エリーレ』ですね。」
「どんな出会いがあるかしらね?」
「楽しみですね、お姉様!」
「こりゃ、大物だな。」
「だろう?一体いくらになるかな〜?」
薄汚い男達の目線の先には、檻に入れれ、首輪を付けられた、黄金の目の蜂の少女がいた。
次は、交易都市の予定です。




