おや、冒険者の様子が
久しぶりに人間が関係している話しですよ!
「というわけよ、調べてきなさい。」
「ハッ」
私は今、お母様の部屋にいる。
理由は、最近、冒険者の様子がおかしいらしい。
それを調べてこい、という命令だ。
確かに最近、冒険者をあまり見ない。見つけても、すぐに隠れるので無視してきた。
確かによく考えてみればおかしい。
何か、企んでいるのかも。
そんなことを考えながら、私は部屋を出た。
部屋を出てすぐの所で妹が待っていた。
「どうでした?」
「冒険者の様子がおかしいから調べてこい、だそうよ。」
「冒険者、ですか?」
そうだ!
「貴方もついてくる?」
私がそう聞くと、
「もちろん!もとからそのつもりです!」
「やっぱりね。聞くまでも無かったわね。」
私は、そう言って冒険者を探しに外へ向かった。
物欲センサー、って知っているかしら?
欲しい時に限ってなかなか見つからず、いらない時によく見つかる、というものよ。
丸一日探したのに、結局見つから無かった。
次の日
一組だけ見つける事が出来たけど、近づくと変なものを投げてきた。
すると、それは激しく発光。目が潰れているうちに、逃げられてしまった。
また次の日
今日は見つける事が出来なかった。
しかし、姉達が冒険者を見つけたらしい。
まぁ、昨日の私達と同じ方法で逃げられたみたいだけど。
またまた次の日
「今日こそ見つけ出してぶっ殺してやる!!」
妹は、にいつになく荒れている。
「えぇそうね、散々苦しめたあと、惨たらしく殺してやるわ!」
私もかなり荒れていた。
というか、姉達もみんな荒れていた。
しかし全く見つからない。仕方ないわ、
「森の外に出るわよ!」
いつもなら、「え、でも。」と言ってくる妹も今日は、
「ええそうですね!そうしましょう!!」
強気の返事が返ってきた。
森の外に出て十分。ついに人間を見つけた!
「ようやく見つけました!さっさとぶっ殺して…なんですか?」
今にも襲いかかろうとする妹を止め。
「また、あの閃光弾を使って来るかもしれないわ。貴方は、その時に備えてここで待ってて。」
「わかりました、お姉様。」
ああ、すごい嫌そう。
「帰ったらたっぷり甘えさせてあげるから。ね?ね?」
「抱きしめて、頭ナデナデしてくれますか?」
「ええ、貴方が満足するまでいくらでも。」
そう言うと、笑顔で、
「わかりました!」
「そう、偉いわね。」
私は頭を撫でてあげる。
「それじゃ、行ってくるわね。すぐ戻るからいい子にしてるのよ?」
「はい!」
そうして、冒険者の元へ向かった。
あれ?これ、死亡フラグじゃね?
次回 主人公、死す! デュエルスタンバイ!!
とわならないのでご安心を。




