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交通事故にあった私、蜂になる  作者: カイン・フォーター
古代神殿と遥かなる旅の始まり
115/142

ドラゴンと神殿に近い街

甲高い金属音が響く。


「本当にかったいわね!」


黒鉄製の頑丈で重たい大剣と、生物の鱗がぶつかり合って鳴る音じゃないでしょ絶対。

だって、カキィーン!!ってなったんだよ?おかしいでしょ普通。


「姉様!ブレスが来ます!!」

「え?っぶな!?」


チッ!

油断したらこれだよ。

ドラゴンは賢いって言うけど、敵の隙きをしっかり狙えるくらい賢いね。

それでいて、力も強くて、鱗も硬くて、魔力も多い、優遇されすぎでしょ!!

不公平だ!!


「目を狙うって、作戦は!?」

「無理だって!!文句があるならリン姉がやってよ!!」

「さっき、失敗したばっかりじゃない!!無茶言わないで!!」

「もう!静かにしてください!!」


決して、勝てない相手じゃないとはいえ、こうも私達の攻撃が効かないと、イライラする。


「もういい、精霊剣を使う。」

「そうですね、私も杖を使うので、貸してください。」


サフィーの杖は、名前はわからないけど、強力な魔力媒体だって事は分かる。

後で調べてみよ。


「一応、『武装』も使ってみよう。どれくらい変化があるか、楽しみね。」

「姉様…もしかして、私も使わないと駄目ですか?」

「サフィーは好きにしたらいいわよ?でも、慣れておいた方がいいと思うけど?」

「…じゃあ、使います。」


サフィーは、私の後ろに下がって、『武装』の魔力制御を始めた。

少し時間がかかるだろうし、サフィーの準備が整うまで、精霊剣だけで戦ってみよう。


「グルルル…」

「へえ?これが普通の剣じゃないって事は分かるんだね?」

「グルルル…」

「流石に精霊剣を出せば警戒されるよね。」


ドラゴンは、素人が見てもわかるほど警戒している。

私は、分かりやすく魔力を出しながら、ドラゴンと距離を詰める。

ドラゴンは、精霊剣を警戒して私から距離を取ろうとするが、


「よそ見なんて余裕そうね!!」

「グルアアア!?」


リン姉の奇襲を受けて、その場で止まる。

ローケン曰く、『武装』は人によって違う『特性』を持ってるらしい。

例えば、リン姉のように気配が薄くなるとか、私みたいに魔法等の術耐性を得るとか。

サフィーの『武装』は、まだわからないけど、何かしらの力を持ってるはず。

そして、さっきも行ったように、リン姉の『武装』は、気配が薄くなる。

それを使って、奇襲を仕掛けたのだ。

ただ、気配が“薄くなる”程度なので、誰かが注意を引いてないと簡単に気づかれる。


「ドラゴンの手羽先って美味しのかなああぁぁ!!」

「ルアアアア!!?」


私の剣は、ドラゴンの羽を切り裂いた。

しかし、


「骨かった!?」


骨が硬すぎて、半分くらいで止まってしまった。

しかし、これでこのドラゴンの飛行能力が大きく低下した。

飛んで逃げられる事はなくなった。

その時、サフィーの『武装』が出来上がった。


「へえ?サフィーの『武装』のか特性は、『浄化』なんだね。」

「そうみたいですね。」

「サフィーは、アンデッドの天敵になったわね。」


確かに…

光魔法と聖魔法が使えて、『武装』の特性が『浄化』とは…アンデッドが悲鳴をあげて逃げ出すわよ。


「それで言うと、ビーノ姉様は魔法使いの天敵ですよ?」

「ビーノの『武装』の特性は、『抗魔』だもんね。」


『抗魔』

簡単に言うと、魔法絶対殺すマンな能力だね。

効果は、近付く魔法などの術の類、能力をかき消す特性。

それには、魔神教の『魔権』も含まれていて、物理攻撃以外では私を傷付けるのはかなり難しい。


「弱い魔法は、私に傷一つつけられないどころか、当たる前にかき消してしまうからね。強い魔法も、威力がびっくりするくらい下がるし。」

「それに、姉様は魔力の量が桁違いに多いので、『武装』の特性の効果範囲も広いですからね。」

「本当に魔法使いの天敵ね。」


もしかして、ブレス受け止められるんじゃないかな?

…やらないけどね?


「さて、サフィーも『武装』を使った事だし、私も本気出そうかな?」


私は、『武装』を発動して、身体強化も最大にする。


「炎の武装…『火炎武装』ですね。」

「ええ。これで、ドラゴンの丸焼きを作るわよ!!」


私は、全力で地を蹴ってドラゴンに向かう。

私が蹴った部分は、まるで爆発したように小さいくぼみが出来ていた。


「まずは、手羽先に再チャレンジよ!!」

「グルルルアアアア!!」


私が切ってない方の羽に斬りかかろうとするが、そうはさせまいと、ドラゴンが爪を振り下ろしてくる。


「遅いね〜カタツムリみたい。」


身体強化を全力で発動した私に攻撃を当てるなら、音速で動いてくれないと、当てられないよ?

私は、容易くドラゴンの爪を避ける。

そして、


「ドラゴンの手羽先一丁!!」


私は、ドラゴンの羽を根本から切り落とした。

流石に、全力で身体強化を発動して、『武装』を使えば、切り落とせるか。


「ルアアアア!?」

「羽つきトカゲから、ただのトカゲにしてあげるよ!!」


私は、もう片方の羽も切り落とした。


「サフィー!!」

「はい!!」


私は、ドラゴンから離れると、サフィーが大量の光の槍を、ドラゴンに向けて放った。

煙で見えないけど、多分全弾命中してるはず。

サフィーは、光の『武装』を発動してる。

確か、『光閃武装』って名前だったはず。


「グルルル…」


ドラゴンは、目に見えて弱ってる。

私に羽を切り落とされ、サフィーに穴だらけにされた。

そして、


「ふん!!」


まるで、本当に雷が落ちたかのように、リン姉が空から降ってきた。

そして、ドラゴンは抵抗すらできず、一撃で仕留められた。


「本当に私が決めて良かったんだよね?」

「リン姉も、活躍の場がほしいでしょ?別にいいよ。」

「ビーノ姉様は、ドラゴンの羽を切り落としてましたし、私は、ドラゴンに致命傷を負わせたんです。次にすることは、とどめを刺すだけですから、まだ何もしてないリン姉様に譲ってあげるべきですよ!」


ドラゴンは、リン姉の攻撃によって、脊髄…首の骨を粉砕された。

それどころか、首に風穴が開いている。

そりゃあ死ぬよ、そんなことされたら。

私は、ドラゴンの死体を回収すると、馬車の気配を探った。

 

「よし、見つけた。さあ、馬車に戻ろっか。」

「はい!!」

「さっきの続きをしましょう。」


『武装』で強化された身体能力を使って、一気に馬車まで走った。

















「ドラゴンがやられた?」


ビーノ達がドラゴンと戦った、アリアナ王国の隣、イベリル帝国のある街。

フード付きのローブを着た男が、路地裏を歩いていた。

すると、軽装の騎士が男を囲むようにして現れた。


「確かに、あれは下級のドラゴンとはいえ、そう簡単に倒されるとは思えないが…」


騎士のことを見向きもせず歩き続ける男。

それは、騎士達が剣を抜いても変わらなかった。

そして、騎士の一人が斬り掛かってくる。


「な!?」


なんと、男は人差し指で騎士の剣を止めたのだ。


「私は今、考え事に忙しいんだ。邪魔をするな。」


その直後、騎士が血を吐いて倒れる。


「魔権『生体破壊』」


そして、残りの騎士も、そのままの勢いで倒される。

この騎士達は、決して弱い訳ではない。

帝国の精鋭部隊の一つ、『風花騎士団』のメンバーなのだ。


「帝国の精鋭もこの程度か…くだらん。」


風花騎士団は、治安維持のための部隊とはいえ、魔神教へ対抗するための部隊だ。

並大抵の実力者ではない。

それを、容易く蹴散らしてしまう、この男が異常なのだ。


「一度王国に行って、倒したものを確かめてみるか…」


その直後、男の姿がかき消える。

その場には、有無を言わない死体だけが残った。


















「ドラゴンの逆鱗を、私に売る気はないですか?」

「買い取ってくれるの?」

「ええ、竜の討伐自体が珍しいので、逆鱗は貴重なんですよ。」


ふ〜ん?

でも、逆鱗なんて何に使うんだろう?

たった一枚じゃあ、防具にもできないし…


「逆鱗って、何に使うの?」

「特殊な薬…ポーションに使われるんです。後は、アクセサリーに使用されたりもします。」

「なるほどね…」


それなら納得がいく。

ドラゴンの素材って、霊薬とかに使われてそうなイメージがあるからね。

特に、内臓とかは高価な漢方薬にでもなりそう。


「にして、こんなところにドラゴンなんて現れるんですか?」

「いいえ。この辺りでドラゴンが現れたという話は聞きませんね。」

「それじゃあどうして…」

「きっと、はぐれのドラゴンだったのよ。」


深く考えたところで、ドラゴンも野生の魔物だから、たまたまかも知れないしね。

そんなに考えなくてもいいと思うな〜


「そうですね。…あれ、街ですよね?」

「本当ね…こんな近くでドラゴンが現れたのか…流石にそれは怪しいわね。」


ドラゴンは、賢い生き物だ。

いくら強いと言っても、冒険者が討伐に来れば、下級竜程度なら簡単に倒される。

だから、人の街には近付かないと思うんだけど…


「まあ、本当にただの偶然かも知れないから、今深く考えなくてもいいでしょ?」

「そうですね。偶然かも知れませんしね。」


こうして、ドラゴンについては、深く考えないことにした。


「さて、あれが古代神殿に一番近い街、『ピペリ』です。」

「もうそんな所まで来たのね…」

「古代神殿…一体何がビーノ姉様を呼んでるのでしょう?」


私は、転生ノ力に導かれて、ここまで来た。

私に何を見せたいのだろうか?

まあ、もうすぐ分かることだし、楽しみにして、待ってようかな?



話を無理矢理進めたので、変かも知れません。

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