表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
交通事故にあった私、蜂になる  作者: カイン・フォーター
古代神殿と遥かなる旅の始まり
106/142

野宿の日常とシトリンの力

「領主の館の警備兵が、次々と失踪したそうですよ?」

「へえ~?別に興味ないわね。」

「でしょうね。」


流石に噂になってきたか…

こっそり調べてきたけど、やっぱり警戒されていて、警備が厳重になってる。

これは、ほとぼりが冷めるまでは無理かな?

でも、それまでに出発すると思うんだよね〜


「外で寝てるらしいですが、寝心地はどうですか?」

「サフィーが、かまってちゃんになってるから寝られない。」

「そうですか…大変そうですね。」


本当に大変だよ、昼寝してなかったら倒れてた思う。

はぁー、サフィーが可愛すぎてつらい。

ロープかなにかで縛りつけ、人形みたいに可愛がりたい。

それすると、サフィーに仕返しされるからやらないけど。

そういう、一方的に可愛がると、同じ方法で倍返しされるから、簡単に出来ないのよね〜

 

「さて、話って?」

「答えは分かってますが、タダ働きをしてくれませんか?」

「却下」

「デスヨネー」


この私に、タダ働きをしろだと?

例え国王とかに言われても、やるつもりはないね。

…サフィーの頼みなら引き受けるかな?


「でしたら、サフィー様かリン様に頼むので結構です。」

「よし、二人に引き受けるなって、言ってこよ。」

「本当にやめてください。」


リン姉はともかく、サフィーは引き受けないだろうな〜

サフィーって、結構面倒くさがりだし。

それで、空いた時間に私に甘えに来るっていう。


「で?何するの?」

「簡単なことですよ、魔物を討伐して、その報酬を横流しにしてくれれば…」

「んー?つまり、討伐報酬がほしいってこと?」

「簡単に言えばそうですね。」


金が必要と…例の薬草を買うのに金が少しでも多くほしいとかかな?

麻薬売買の片棒を担ぐようで、なんだかいやね。

まあでも、


「全額じゃないなら、少しくらい協力してあげてもいいよ?」

「ありがとうございます!!」

「出発までの暇つぶしに、魔物を狩り尽くして来るよ。」


せっかくだし、生態系が変わるくらい大量に狩ってやる。

狩猟解禁だ。














「というわけで、モン○ターハ○ターをするわよ。」

「珍しい、ビーノ姉様がそんなことするなんて…」

「明日は、雪でも降るんじゃないの?」

「う〜ん、殴っていい?」


取り敢えず、サフィーは後でくすぐり刑にしょしておこう。

それよりも、他にも言うべき事がある。


「館の襲撃計画だけど、しばらく延期することにしたわ。」

「「え?」」

「相当警戒されてるのよ、流石に火事を起こしても気付かれるかも知れないから、ほとぼりが冷めるまで延期よ、延期。」


ん?サフィーがホッとしてる。

そういえば、サフィーは反対だったもんね。

主に、私に手を汚してほしくないという理由で。


「いつから始める?」

「明日からでいいんじゃない?もう少し休んでからにしましょう。」

「分かったわ。サフィー、ナデナデしてあげるからおいで。」

「は〜い!!」


サフィーが、私の膝の上に乗ってきた。


「フフ、引っ掛かったわね。」

「え?」

「くすぐり刑、執行!!」

「え!?あっ、ちょっと、やん、やめっ!」

「どう?くすぐったい?さっき余計なことを言った罰よ!!」

「ごめんなさい!!謝ります!!許して下さい姉様!!」


逃げようと、必死に体をよじるサフィーを、がっしり掴んでくすぐり続ける。

逃げようとするサフィーの、裏拳やエルボーを何度もくらったけどに、そのたびに更に激しくくすぐってあげた。

最終的に、サフィーが暴れないように、覆いかぶさるようにしてくすぐっていた。

最後は、リン姉の『うるさいのよ!!』でくすぐり刑は終わった。


「ハァ…ハァ…、姉様、覚悟しておいてくださいね?」

「いいわよ。いつでも来なさい。返り討ちにしてあげるから。」

「人前でやらないでね?」

「そこは弁えてるので大丈夫ですよ。」


すると、サフィーが飛びかかる前のような、ポーズをとった。

私も慌てて構える。

しかし、


「姉様〜、今ビビりましたね〜?」

「まさか、ビビってないに決まってるでしょ?」

「へぇ〜?じゃあなんで構えたんですかぁ〜?」

「あれは、警戒しただけよ。決してビビってないわ。」

「本当ですかぁ~?」


ムカつくわね…

私も、サフィーに飛びかかるような構えをとる。

すると、サフィーは慌てたように警戒したような体勢をとる。


「サフィー?今どうして構えたの?」

「気のせいですよ?」

「もしかして、ビビっちゃった?」

「気のせいですね。」

「あらあら、往生際が悪い悪いわよ?」

「うるさいですね!気のせいだって言ってるじゃないですか!!」

「サフィーって、自分が不利になると、怒る癖があるよね?」

「うっ…」

「おやおやおや〜?」

「姉様、ウザいですよ?」

「サフィー、貴女が言えた事じゃないわよ?」


リン姉から、ため息のような音が聞こえてきたような気がするけど、気のせいだよね?

そして、しばらくこんな下らない言い争いをしたせいで、喧嘩になってしまった。















「えーっと?喧嘩してるんだよね?」

「してるよ?」

「してますよ?」


リン姉が、おかしなことを聞いてきた。


「…どうして抱き合ってるの?」

「こうすれば、お互い顔を見ることなく。」

「それでいて、ずっと一緒に居られるからです。」


画期的な体勢でしょ?

こうすれば、喧嘩しながら、ずっと好きだよ?って行動で表せるからね。

キスは出来ないけど、耳に噛みつく事は出来るからね。

愛情表現は出来るよ。


「もう、仲直りしたら?」

「サフィーが、謝ってくれたらね?」

「ビーノ姉様が、謝ってくれたら仲直りします。」

「ハァ…面倒くさっ。」


んん〜、サフィーのいいニオイがするわ〜。

私は、このままの体勢でサフィーの髪の毛を弄る。

すると、サフィーが私の首に噛み付いてきた。

もちろん、甘噛だけどね。


「サフィー、あんまり強く噛まないでね?跡ができて、隠すのが大変だから。」

「姉様もほどほどにしてくださいね?髪がぐちゃぐちゃになるので。」


結局、いつの間にかイチャつき始めて、そのまま仲直りしてた。














翌日


「んー!いい天気ね。」


シトリンが朝日を浴びに外に出てきた。

寝ている間に固まった体をほぐした後、テントに戻った。


「いつまでするつもりなの?もう朝だよ?」

「「もう少しだけ。」」

「ハァ…もう好きなようにして、一人で狩りに行ってくるから。」


二人を放置して、一人で獲物を探しに行くことにした。





「この辺に…この穴かな?」


シトリンは、誰も居ないことを確認すると、ペンダントの効果を切り、触角を使って獲物を探した。

そして、早速獲物を見つけていた。


「結構深いね…掘り起こすのは、難しいかな?」


きっと、うさぎか何かだろう。

それなら、わざわざ掘り起こすまでして、捕まえる必要はない。

もっと、大物を探さないと。

そして、次なる獲物を探して森を歩き始めた。


「ん?この気配、人間か?」


だとしたら、今の姿を見られるのはまずい。

シトリンは慌ててペンダントの力を発動する。


「誰?」

「気づいてたのかよ…まあいい。」


服装、数、態度…賊か。


「今すぐ持ち物全部置いて、回れ右して帰るなら許してあげるよ?」

「ヘヘっ、それは出来ねえな姉ちゃん。大人しくしてれば痛い目見ずに済むぜ?」

「そう…」


シトリンは、空間収納から槍を取り出すと、魔力を練って戦闘態勢を取る。

そして、パチパチと空気中に静電気がいくつも走る。


「十秒で終わらせる。」


その瞬間、雷が落ちたかのような轟音と閃光が走った。


「1…」


賊とシトリンの距離がゼロになり、前にいた5人の首が飛ぶ。


「2…」


返す刃で近くの二人を切り裂き、そのまま槍を腰まで回して次振るために構える。


「3…」


右側から殲滅することを選んだシトリンは、右に飛び、3人の賊の首をはねる。


「4…」


いち早く冷静さを取り戻した賊がいたので、高圧電流で処刑する。


「5…」


右側、前方の殲滅を終え、中間距離の賊の首を全てはねる。

更に、後方の賊の首も幾つかはねる。


「6…」


右側の殲滅を終え、逃げ出そうとした腰抜け二人を、高圧電流で処刑する。


「7…」


左側の賊と距離をゼロにして、近くの二人の首をはねる。

ついでに、遠くの逃げ出そうとした賊を処刑。


「8…」


近くの賊を殲滅すると、槍に電撃を纏わせ飛び上がり、地面に突き立てて周囲に電撃をばら撒く。


「9…」


ラストスパート。電撃で麻痺して動けない賊を一瞬で殲滅し、遠くの賊は電磁加速したナイフで殺す。

ビーノの入れ知恵だ。


「10…」


二人の賊のうち、一人を処刑して、余裕を持ってもうひとりの後ろに回り込み後ろから刺し殺した。


「ちょっきり十秒。…8秒でいけたかも。」


これが、姉妹最速の槍使い、シトリンの力だ。

槍と電撃を巧みに操り、最速で敵を殲滅する。

電撃を使わなければ、加速して斬撃を放っているだけなので、ビーノやサフィーよりも、圧倒的にコスパがいい。

特に、最大速度まで加速したシトリンの突きは、ビーノの全力の斬撃に匹敵する破壊力を持つ。

爆発、電撃を併用すればビーノに軍配が上がるものの、ビーノの馬鹿力を止められる数少ない存在だ。


「こんな雑魚に、十秒も使うなんて…姉妹最速の名が泣くわね。」


奴隷生活と、馬車の長旅の影響で訛っていたらしい。

これでは、ビーノ達と肩を並べて旅ができない。

もっと速くならないと。

一通り死体をあさり終わったシトリンは、立ち上がると、


「こいつらの本拠地を探して、そこから酒代を巻き上げるか。」


お酒に弱いものの、ビーノ達に負けず劣らずの酒好きであるシトリンは、臨時収入(酒代)を求めて盗賊のアジトを探し始めた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ