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1-1. 新しい一年

初連載なのに見切り発車。

いろいろと拙いところが多いですが、見守っていただけたら嬉しいです。

(しばらく説明回が続きます)

いつもと同じ色の空が、今日だけはやけに澄んで見えた。


シュネはあまりにも寒い空気に、ほっと吐息をついてみた。

すぐにでも凍りついてしまいそうな吐息は、白く濁り、やがて消えていってしまう。

新年の1日目、いつも以上に低い空気は霧となってこの学園都市ハオルフレットを包んでいた。


シュネは霜の降りた大地を踏みしめ、誰もいないのを確認してハオルフレットの一角にある小さな教会の塔に上がってきた。何年も前に少し離れたところに教会ができてから、小さな教会にあったものはすべて移されている。

この小さな教会は壊されるのを、ただひたすら静かに待っているのだけだった。


使われていないので、誰も使用を咎めるものはいない。


とある事情から鍵を持っているシュネにとって、ここは一人でいられる大切な場所だった。



遠くで日の出を告げる鐘が鳴っているのが聞こえる。



「この時期になっても、ハオルフレットは暖かいのね」



シュネは記憶の彼方にある故郷の村を思い描いていた。

もう何年も帰っていない。

帰っていないどころか、もう行くこともないだろう生まれた村。

ハオルフレットよりも北に、はるか遠く北にある凍てつく空気と永久凍土に囲まれた小さな村。そこは人が生きていられるのも不思議なくらい過酷な環境だったらしい。

そんな寒さとくらべたら、ハオルフレットのこの気温はまだまだシュネにとって能力を使ってまで防ぐほどの寒さではない。


そんなことを言ったら、置いてきたルームメイトのフィリーからは睨まれてしまうだろうけど。


今頃、力で部屋の温度をあげて、布団の中で眠っているルームメイトを思い描き、シュネは自然と微笑みを浮かべた。

あと数日の休みが終われば、シュネたちは高等部に入るための準備で忙しくなる。

宿舎を移動し、授業と並行して今後は実戦が増えて行くだろう。

来年はまたこの教会から同じ景色が見えるのだろうか。

それとも、任務でハオルフレットにさえいないかもしれない。


そんなことを思いながら、シュネは左の目尻下にある石に触れた。


この世界の一部の人だけが持つ特殊な石、「ストーン」。

ストーンを持つ人は特殊な能力を持つため、「石持ち」と呼ばれている。

「石持ち」でなければできないつけない職や任務。

この国では「石持ち」になった瞬間、ただちに帝国の長である皇帝に報告する義務がある。

そうして集められた「石持ち」はこの学園都市「ハオルフレット」にてその職や任務につくよう教育される。


シュネも、帝国の決まりに従い、このハオルフレットにやってきて6年が経とうとしていた。


誤字脱字が多そうなんですけど、とりあえず投稿最優先で頑張ります!( º∀º )/

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