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妄想は光の速さで。  作者: 大嶋コウジ
第14重力子 ワタシタチノキボウ
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大いなる決定

少し前の時間

離れた場所から、見ているしか無かった愛那は、師匠の帰りを待っていた。

彼女から発せられた言葉に愛那は絶句する・・・。

私は、戸越さんの放ったダークマターと呼ばれる物質で、池上さん達から遠く離されてしまっていました。

近づけない状態のまま、遠くから見ているしかありませんでした。


一度天国にお帰りになった師匠が、あの神様達にご相談しに行って、戻ってこられました。


「上の判断で、文明を消すという事が決まってしまった・・・。」

「えっ?!文明を消す・・・?それってどんなことになるんですかっ?!」


一瞬、師匠の話していることが理解できませんでした。


「地下のマグマを活性化させるって・・・。

文明を安定化させるために、地球の意思でマグマの動きを安定化させていたけど、それを活性化させるって・・・。」

「マ、マグマを活性化・・・?つ、つまり・・・?」

「地殻が大きく動く・・・。

地球上のあらゆる大陸が割れたり、沈んだり、盛り上がったりする・・・。

あらゆる火山が噴火する・・・。

マグマの活性で、地球を覆っている磁場も乱れてしまう・・・。」

「そんなことになったら、太陽風が・・・。」


地球の磁場は、プラズマ(荷電粒子)である太陽風から地球を守っている。

そんなことをお兄ちゃんから聞いたことがありました。


「そう・・・。太陽風が直接地球に降り注ぐことになる。

それに、恐らく磁場が乱れて、ポールシフトを起こしてしまう・・・。」


ポールシフト・・・、地球のN極とS極が逆転してしまうこと・・・。


「マグマの活性化で、地軸も動くって・・・。」

「そ、そんな・・・。地球環境が大きく変わってしまって、地上に生きている生物のほとんどがいなくなってしまいますっ!」

「だけど、悪魔の世界が広がってしまうよりは・・・。」


私は涙が止まらなくなってしまいました。


「うぅぅ・・・、そんな・・・。」

「・・・。」


私も師匠も下を向いて何も話せなくなってしまいました。


「し、師匠・・・。」

「・・・なんだい?」

「私たちは失敗してしまったのでしょうか・・・?」

「・・・。」

「彼らに負けてしまったのでしょうか・・・?」

「・・・。」

「私たちは・・・。」


全てが無駄になってしまったのでしょうか。

私たちの努力は無駄だったのでしょうか。


「・・・愛那、ダーク何とかってのが消えたみたいだ。取りあえず、あの人のところに行こう。」

「は、はい・・・。」


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