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妄想は光の速さで。  作者: 大嶋コウジ
第13重力子 ボクハ ミンナトトモニアル
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プルガトーリョ

池上をムーの最後の神官と呼ぶ、その悪魔は自分の目的を話し始める。

そして、ヘッドギアは、使わせてはならないものに使われてしまう・・・。


最後の神官・・・?

何を言っているんだ・・・。

そ、それより、沈めるとは・・・?


「お前たちの目的は何だっ!」

「文明が大きくなりすぎてて、気に入らねぇぇぇ。」

「それが、僕らとどういう関係があるんだっ!」


「永原とお前はぁぁぁ、世界を進化させる役割があるのが分かってたんだぁぁぁ。

やっと、永原を操って、破滅に導けそうだったのにぃぃぃ。

お前はぁぁぁ、愛那とかいうくそガキと、邪魔をしたぁぁぁ。」

「お前たちが、この世界を破滅に導こうとしていたからだっ!!」

「世界ぃ?文化ぁ?文明ぃ?

くそ食らえだぁぁぁ。

くそ神の世界を目指すような文明は、無くなれば良いんだよぉぉぉっ!!!」

「だ、だから、僕らを邪魔してた・・・?」

「だがぁ、だがぁ、だがぁぁぁぁっ!!!

俺はコイツ(ヘッドギア)を手に入れたぁぁぁぁっ!!!

永原を間接的に動かしていた頃とは違うぅぅぅっ!

直接、身体を乗っ取れてたぁぁぁっ!

しかも、ヘッドギアだが何だか知らねぇが、コイツはさいっこうぅだぜぇぇぇっ!!!

計画ぅぅぅっ!計画ぅぅぅっ!計画だぁぁぁっ!!!実行してやるぅぅぅっ!!

人類に対してぇぇぇ、今度はぁぁぁ、コキュートスの最深部への道を開いてやるわぁぁぁっ!!!!

開けぇ、開けぇ、開けぇぇぇっ!!!!!」


以前から邪魔を繰り返していた悪魔だったが、完全に永原の身体を乗っ取ったため、完全にヘッドギアを扱えるようになってしまった・・・。

そして悪魔は、ヘッドギアを使って、何かを生み出そうとする。


<<入り口となるPurgatorio(プルガトーリョ)へ至れぇぇぇっ!!!!!>>


「クゥククククゥゥゥ・・・、カァカカカカカァァァ・・・!!!!」

「!!!」


それは、遙か上空に現れた。

それは、存在してはならないものだった。

それは、地獄の階層を現すような塔の形だった。

それは、巨大な台風のようにも見えた。

だが・・・、

だが・・・、

だが・・・、

それは、僕が知っているこれは・・・。


「ブ、ブラックホール・・・?!」


事象の地平線にあたる部分は塔の地面となっていて、それは渦を巻いている。

渦の中心から遙か上空まで段々となった塔が伸びていている。

塔の底は、何もかも吸い込む「入り口」になっていた。


「な・・・、なんだ、これは・・・。」

「クゥククククゥゥゥ・・・、カァカカカカカァァァ・・・!!!!

こりゃぁぁぁ、すげぇぇぇっ!!

わ、笑いがぁぁぁ、と、止まんねぇぇぇっ!!!!!

俺の住処がぁぁあ、ブラックホールって宇宙の渦と一緒になりやがったわぁぁぁ。

ヒャヒャヒャャャッ!!!!

すげぇぇぇっ!!

すげぇぇぇっ!!

すげぇぇぇぜぇぇぇっ!!」

「す、住処だって!?」

「そぉぉぉだぁぁぁっ!!!最後の神官よぉぉぉっ!!!

これは、俺の"お家"だぜぇぇぇ!!地獄への入り口だぜぇぇぇ!!」


そいつは、徐々に移動し始めていた・・・。


「ここじゃぁ、つまんねぇぇぇ。あっちが、いいかぁぁぁっ!」


「や、やめろぉぉぉっ!!!!」


その塔は、街に向かい始めた。

全てを吸い込む入り口のせいで空気が動き始め、風が強くなってきた。

それは活動を開始し初め、木や土までも吸いながら街に向かう。


そして、街にある吸い込んではならないものまで吸い込み始めた。


「あ、あぁ・・・。聞こえる・・・。聞こえる・・・、悲鳴が、叫びが・・・。止めてくれ・・・。」

「ぜ・つ・ぼ・う・・・したかぁぁぁ???最後の神官よぉぉぉっ!

ざまぁぁぁねぇぇぇなぁぁぁ!!!」

「あぁ・・・。」


僕はこの光景を眺めるしか無く、力を失った。

巨大な塔とブラックホールを目の前にして、どうすれば良いのか分からず、頭が空っぽになってしまった。


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