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妄想は光の速さで。  作者: 大嶋コウジ
第11重力子 「コドクナソラヘノタビダチ」
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我に返る

愛那の話をじっと聞いている永原だった。

徐々に戻る彼女との思い出。

心の奥で信じたいという気持ちは彼の心を開き始める・・・。

あいつらは何を話している・・・?

愛那もどきの話す内容で、勝手に盛り上がりやがって・・・。


シルバーコード?

愛那と話しているのは・・・、イマージュたちか・・・。

・・・?!


や、奴らが見える・・・。

これも重力子の魔法か・・・。


本当に奴らは幽霊になって、天国に帰ったということか・・・。

馬鹿らしいと思っていたが、何てことだ・・・。

ということは、愛那もどきは・・・、本当の愛那・・・?

俺は・・・、俺は・・・。


「あ、愛那・・・。本当にお前なのか・・・。」

「お、お兄ちゃんっ!!うんっ!そうだよっ!」


この声・・・。

そう、池上がイマージュを作ったとしても、顔や声をどうやって知ったというんだ・・・。

愛那は、本物・・・。

そう思うと、身体中が熱くなってきた。

懐かしい声、忘れようとしても無理だった。


「愛那・・・、あの時はお前の助けになれず、申し訳なかった・・・。」

「ううん。お兄ちゃんや、お父さん、お母さんが、私のために頑張ってくれたことを知ってるよ。

ありがとうっ!大好きっ!」

「あぁ、愛那・・・。愛那・・・。うぅぅ・・・。俺こそ、お前がいたから、ここまで頑張れたんだ・・・。」


俺は身体の力が抜けて、その場に座り込んでしまった。

そこに、愛那が向かってきた。

俺は・・・、小さなプライドで何をやろうとしていたんだ・・・。

そして、愛那が覆い被さるように抱きしめてくれているが分かった。


「身体はなくなっちゃったけど、私はここにいるからっ!」

「分かるよ、分かる・・・。愛那・・・。」

「お兄ちゃんっ!」

「あぁ・・・。あ、愛那・・・。やっぱり、お前だ・・・。」


俺は触ることの出来ない愛那を感じて、ただ、涙を流すしかなかった・・・。


「情けない顔を見せちゃったな・・・。」

「ううん。お兄ちゃんは、いつも格好いいよっ!」

「そうかな・・・。あはは・・・。」


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