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妄想は光の速さで。  作者: 大嶋コウジ
第10重力子 イトシノイモウトヨ -お助け少女 アイナ-
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ごめんなさい

愛那は自分の死について話し始める・・・。

お兄ちゃんとお父さん、お母さんは、私のために、学校と戦ってくれたことは、しばらく経ってから師匠が教えてくれました。


私が中学校に入学して、しばらくすると、Aさんが私の横に座っていた子を虐め始めました。

その子は、余り抵抗せず、じっと耐えていて、それを見ているのが可哀想で仕方がありませんでした。


私はついに耐えかねて、Aさんに強く叱ってしまいました。


「Aさんっ!もう、止めてっ!可哀想じゃないですかっ!!何でそんな酷いことをするんですかっ?!」

「あぁん?何だよ、愛那。文句あるのかよ。コイツの母親はエロい店で働いているんよ。いいんだよ。こんなやつ。たまに臭いしさ。」

「ご両親がどんな方であっても関係ありませんっ!もう止めて下さいっ!」

「ふ~ん、分かったよ。もうイイよ。」


その日から、Aさんの"ターゲット"が私に向いてしまいました。

Aさんは、クラスでリーダーシップを取るような強い子だったので、クラスの女の子達は一斉に私から遠ざかってしまいました。

唯一の救いは、私の隣の子が虐められなくなったということ・・・。


それからは、何をするにも一人きり。

とても辛い日々が続きました。

虐めは、徐々にエスカレートしていきました。

上履きがなくなったり、定期券がなくなったり、体育の後、制服が無くなった時は、ジャージで過ごすことになり、

とても恥ずかしかったです。

攻撃の手は緩まず、私は抵抗も出来ず、なされるがままの状態でした。

担任の先生は、見て見ぬ振りをすることもあり、何もかも信じられなくなってしまっていました。


6ヶ月ぐらい経った時、私はついに耐えきれず、死を選んでしまいました・・・。

今思えば、一人で抱え込まないで、両親や、お兄ちゃんに相談すれば良かったと思います。


私が死んでしまった後、家族が私のために戦ってくれました。

私は何て素晴らしい家族に恵まれていたのでしょうか。

師匠からそのことを聞いて、私は涙が止まりませんでした。

私は家族を信じることが出来ていなかったのかもしれません。

だから、相談もせず、誤った判断をしてしまったのです。


ただ、この件でお兄ちゃんの心が悪い方向に向かってしまいました。

学校という大事な場所を嫌いにしてしまった私の罪。

お兄ちゃんも色々な人を信じられなくなってしまっていました。


ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。

お兄ちゃん・・・。


私のために戦ってくれたお兄ちゃん。

ありがとう・・・。

だけど、学校や、世の中の人を嫌いにならないで・・・。

発明品で世界の人を幸せにするんだよね・・・。


そんなことをお兄ちゃんのそばで考えていたけど、「ごめんなさい」という言葉しか伝わらなかった・・・。


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