警察署日誌01
大田大学 御岳研究室 殺人事件
大田警察署 波多野
xxxx年x月x日AM10時頃、大田大学御岳研究室にて殺人事件発生。
研究室長の戸越准教授と学生4人が死体で見つかった。
死因は不明。死亡推定時刻は体温が室温と同じであることから、死後36時間経過していると考えられているが、死斑もなく、死後硬直もなく、胃に内容物もない。
要するに解剖はしたが、どこにも異常は見つからないということ。
鑑識でも頭を抱えているらしい。
こういった場合の死因は心臓発作ということになるが、同時に5人が発症したことになる。
あり得ない。
実験中の毒ガス発生も考えられたが物理学の実験ではありえないらしいし、大学でも扱ってる研究室は限られている。
もちろん血液、肺からは毒は見つかっていない。
第一発見者の池上という少年。
彼も研究室の学生の一人だが、彼によるとトキコと名乗る高校生が研究室にいたことが分かっている。
制服姿から大田大学付属校高の生徒だと考えられるが、トキコという名前の女性徒は一人もいないことが判明している。
彼女は自分は殺していないと発言していたらしく、第一発見者が彼女を追いかけたのだが、逃げられてしまったらしい。
証言は本当だろうか?
複数人の成人男性を女子高生が殺すことが出来るはずがあるまい。
彼の記憶から、女性徒の似顔絵は作成したが、第一発見者の彼自身が怪しい・・・。
彼の身辺から捜査を進める。