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妄想は光の速さで。  作者: 大嶋コウジ
第9重力子 ハメツノソウゾウシュ
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二つの問題

俺が考えていた計画は以上だが、二つの問題によって、計画が狂ってしまった。


1つ目は、戸越が研究室のメンバーを殺してしまったこと。

このため、最初の段階で躓いてしまう。

こいつは自分の思考すらコントロール出来ない無能なやつだった。


戸越は雪ヶ谷を殺してから、女を作ることに精を出している。

気持ちの悪いやつだ。

雪ヶ谷に似たイマージュを想像したが、性格が違うとぼやいていた。

アホだろこいつは。

将来のことなど何も考えていない。

さっさとヘッドギアを取り上げたかった。


素直に認めれば、戸越を選んだのは俺の失敗ということだ。

俺一人で数年かけてでも、研究を進めれば良かったのだ。

少し焦りすぎてしまったのかもしれない。


だが、消える事が目的という意味であれば、若干の修正で良かった。

つまり、俺達と研究室のメンバーの死体を作って、研究室に置くことにしたのだ。

不運な発見者は、たまたま大量殺人の難から逃れた池上となったわけだ。


ただ、これが2つ目の問題となった。

池上は、土曜日の翌週となる月曜日に死体を見つけるはずだったのに、死体を置いた日に研究室に来てしまう。

つまり、時計女が死体を置いたその時に居合わせてしまったのだ。

時計女に、池上を殺すように、戸越を通して命令したが、失敗して逆に消されてしまった。

特殊能力を持つイマージュは、それなりの戦闘能力を持っていた。

だが、それを池上が消してしまうのは想定していなかった。


この時から、イマージュを消してしまった"池上"という別の課題が生まれてしまう。

やつは、俺達と同じように重力子を操る、しかもヘッドギアを使わずに・・・。

数ヶ月間、付き合ってやっていたが、裏で俺達みたいに重力子を研究していたのだ。

そんな素振りを一切見せず、池上はどんな方法で研究を進め、そして、ヘッドギアのようなものを作ったというのか。

やつは俺と同じように創造主になれる。

だから、ICPを邪魔する驚異となった。


俺は、この池上という存在を消すことに躍起になり、戸越を使い、イマージュ達を次々に送り込んだ。

だが、戸越とイマージュ達はことごとく失敗してしまう・・・。

忌々しい池上だったが、戸越も良子とかいうイマージュを最後に残したかったから、よりによって、

やまいもいつの間にか連れ出しやがった。

何も分からない やまいを連れ出したは許せなかった。

そして、池上は、やまいまで消してしまう・・・。


どいつもこいつも、役立たずどもだったが、分かったことが一つあった。

それは、池上が重力子を研究していたわけじゃ無く、いわゆる、エスパーという存在であるということだった・・・。

こんな訳の分からない能力を持つ池上という存在が疎ましくて仕方が無かった。

さっさと消えてくれれば、次のフェイズに進めるのに・・・、お前は・・・一体・・・、一体何なんだっ!!!


ただ・・・、何で俺がこんなにも池上にこだわってしまうのか・・・。

単に無視すれば良かっただけなのに・・・。

いや・・・、こいつは・・・、いつか俺の前に現れる・・・。

そんな恐れがあったのだ。

恐れ・・・?

俺が恐れていた・・・?

何で・・・、何で創造主である俺が恐れを頂かなければならないっ!


ああ、こいつのことを考えると、どうしてこんなにもムカつくんだ・・・。

イラつく・・・、イラつく・・・、イラつく・・・!

イラついて仕方が無いっ!!!


結果、戸越も消えてしまい、俺が出ざるを得なくなってしまった・・・。


イラつくっ!

イラつくっ!

イラつくっ!!!


名前の間違い修正・・・。

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