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妄想は光の速さで。  作者: 大嶋コウジ
第1重力子 タダシクトキハナガレタ?-時計少女とっきょ-
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何てことの無い飲み会

研究室のメンバーとの飲み会

「~~~っていう、怪談なんだけど、どうっどうっ!?」


雪ヶ谷 しずくが得意げに怪談話をしてきた。


物理系の大学の女性って変な人が多いって聞くが、彼女もそうだ。

いわゆる、オタクってヤツでアニメが好きなんだって。

飲み会では、猫のミミをしたヘアバンドを付けている。

とてもかわいいんだけど、よく分からないところもある変な子。

これは、萌ってヤツかな。

今日ももちろん付けている・・・。


「お前ねえ。その猫耳を外してから怪談を話せよ。」


荏原 真一は、するどい突っ込みを入れる。


剣道を中学校からやってたみたいで4年になってもたまに剣道サークルに顔を出していた。

いつも忙しそうで、バイトやら剣道やら研究室の論文やらであちこち動いている。

ちゃんと卒業できるのかって聞いたら、何とかするって豪語していた。

この突っ込みも剣道の突きかな。

さすがだ。


「雪ヶ谷、止めろよ~~。怖いじゃないか~~。」


大崎 孝治は、大まじめに聞いていたらしく、怖がっている。

純粋だなぁ~。


身体が大きくてデブってほどじゃないけど、何かまるっこい。

高校の時、柔道をやってたらしい。

食べ過ぎだっていったら、すごく怒っていた。

卒業したら田舎に帰らず、宇宙の仕事をやりたいらしい。

デブリ(宇宙ゴミ)が許せないんだとか。

きれい好きなのかな。


「お前ねぇ、そんな作り話信じてるの?全く、うちみたいな物理学の生徒が話す内容じゃないよ。」

「むぅ~~。ひどいぞぉ。永原君っ!」


永原 秀人は、相変わらずクールだ。


永原は物理を専攻している割に、政治経済にも強くて、今の政権は何だかんだと熱烈に話してくれた。

こいつの家では、研究室のメンバーが集まって飲み会なんかをよく開いた。

とても楽しくて時間が、あっという間に過ぎてしまった。

うん、そう、これが学生生活ってヤツだ。

いや、もちろん勉強もしているけどね。


「君たち、雪ヶ谷君ことを信じてあげようよ・・・。」


戸越 准教授も今日は参加してくれていた。


若い先生で僕らに年齢も近かったせいか、とても親しみやすかった。

たまに、飲みに行こうぜ、とか言って飲みに連れてってくれたっけ。

割り勘だったけど・・・。

そして弱いくせに一気に酒を飲んで一番最初につぶれちゃうんだよね。

研究室では集中しているのか、飲み会の時とは全然違う顔になっていた。

相談に行くと真剣な顔で聞いてくれたっけ。

こっちも真剣にならざるを得ないって感じだった。


「おい、池上。お前はどうなんだよ。」


永原から不意打ちをつかれた。


「いや、どうって・・・。いるかもしれないし、いないかもしれないし・・・。」

「何だよ、曖昧な回答はっ!ははっ!少しは信じているみたいだな。」

「おぉ、池上君は信じてくれるのかぁ!怖がれ~~っ!、怖がれ~~っ!」

「雪ヶ谷、止めろってっ!」


そういう交通事故に遭った不浄物霊ってのもいるのかもなあ。


「あ~~~、もう。辛気臭いっ!もっと飲もうぜっ!」


江原が釘を刺す。


「江原、良い意見だっ!勉強疲れの僕らに乾杯っ!」


永原が乗っかる。


「そ、そうだね。か、乾杯・・・。」


大崎は未だ怖がっているのか・・・。


「そうだっ、そうだっ!飲んじゃおっ!かんぱ~~いっ!」


雪ヶ谷、お前が辛気臭くしたんだが・・・。

酔っ払っているな。


「あはは、乾杯だね。」


戸越先生も合わせてくれた。


「ああ、乾杯っ!」


僕も合わせた。

あぁ、何て楽しいんだろう。


しかし、この時、僕は初めて飲み過ぎてしまい、その日、頭が痛くて仕方がなかった。

これが、二日酔いというのか・・・。


一話の量はこのぐらいでいいのかな。


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