思い出アルバム
お隣に住んでいた舞ちゃん。
毎日公園で遊んだんだ。
だけど、体が弱いのかな。
たまに遊べなくなる時があった。
だけど、今回は何か様子がおかしいなぁ・・・。
「お兄ちゃんっ!あ~そ~ぼぉ~っ!」
いつものように舞ちゃんが遊びに来た。
「うんっ!いいよ~っ!」
僕らは公園に行って、ブランコに乗ったり、砂遊びをした。
ママゴトもするけど、ちょっと恥ずかしかった。
「えへへ。お兄ちゃんと遊んでると楽しいな。楽しい・・・な・・・。」
そういいながら、舞ちゃんは倒れてしまった・・・。
「わわわ・・・。おばさんっ!おばさ~~~んっ!舞ちゃんが倒れちゃった~~っ!」
舞ちゃんは身体が弱くて、すぐに疲れてしまう。
だから、いつも舞ちゃんのお母さんも一緒に遊びに来ていた。
翌日は舞ちゃんが遊びに来ないので、僕から遊びに行った。
「ごめんね。舞は今日はね、お熱が出て遊べないの・・・。」
「うん・・・分かった・・・。おばさん、舞ちゃん元気になる??」
「もちろん元気になるわ。ありがとうね。」
「うんっ!」
「バイ・・・、バイ・・・。おにい・・・ちゃん。」
家に帰る途中、そんな声が聞こえた気がした。
「ま~いちゃん。」
その翌日、懲りずに僕はまいちゃん家に遊びに来た。
「あら、今日も来てくれたのね・・・。だけど・・・、舞は昨日から入院したのよ・・・。」
「えっ?にゅういん??」
「そうなの・・・。病院でおねんねしてるのよ・・・。」
僕は単に病院というところで寝ているだけだと思っていた。
「そうかあ。いつ帰ってくるの?」
「そうね。いつかなあ・・・。」
この時、舞ちゃんのお母さんが悲しい顔をしたのに気づかなかった。
「早く帰って来てほしいなぁ。」
「舞も早く会いたいって。」
そう、だから、このおばさんの言葉は「希望」だったということ・・・。
「うん。僕も遊びたい。」
「もうちょっと待ってね・・・。」
「うんっ!」
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またしばらくして、僕は舞ちゃん家に遊びに行った。
だが、そこは誰もいないさみしい家があるだけだった・・・。
「お母さん!お母さん!舞ちゃん家、誰もいないみたいだよっ!!どうして!?」
「舞ちゃんのお引っ越ししちゃったのよ・・・。」
「おひっこし?」
「そうよ。遠くに行っちゃったの。」
「え~っ!なんでぇっ!」
子供だった僕は引っ越しした事より、黙っていなくなってしまったことの方が理解できなかった。
「う~ん、どうしてなのかしらね・・・。」
「舞ちゃんに会えないよぉっ!ぐすっ・・・。」
「そうね・・・。」
後から知ったんだ。
舞ちゃんは病院でそのまま死んじゃってしまったんだって・・・。
ご両親は、舞ちゃんの思い出が詰まった家にいられなくなったんだって・・・。
舞ちゃん・・・。