私たちの希望
それでも人類は負けないんだと、声が聞こえてくる。
その声に励まされるように、愛那は、ある仕事を始めたと報告する・・・。
「お集まりの皆さんっ!」
あれは、池上さんと復興活動をしていた波多野さん・・・。
「皆さん、恐れることはありません。
私たち日本人は戦後、復興してここまでやってきたではありませんか。
どんな状態からでも立ち直ることが出来るのです。
本当に私たちは、何もかも無くしてしまったのでしょうか?
いいえ、違います。
私たちには叡智があります。勇気があります。愛があります。
私たち日本人は、和の心で助け合っていけます。
図書館には本が残っています。
大学には世界中の本があります。
それに身体だってあります。
何だって"創造"することが出来ます。
身体を壊した方には、笑顔があります。
周りに笑顔を与えることが出来ます。
力を失わず、まずはこの場所から出来ることを探しましょう。
自分の周りに困っている人があれば手を差し伸べましょう。
まだ私たちは、生きているのですから。」
波多野さん・・・、そうですね・・・。
私は間違ってばかり・・・。
人類は負けてなんていませんよね。
世界中で波多野さんのような人達が光を放ちながら、力強く生きている。
それが人間ですよね。
私たちには、命を持っているという希望があるのでしたね。
池上さん、お兄ちゃん、最後まで諦めなかったあなたの気持ちが希望となって残っています。
二人ともありがとう・・・。
私たちも頑張らなければいけませんっ!
池上さん、あなたを中心にして集まった人達でチームを作ったのです。
不思議な少女達、そして、あなたを助けた洗足香織さんにホームレス達が集まってくれました。
そして、二人の大学のお友達も加わってくれました。
今、このチームは、私と師匠が中心になって、地上の人達にインスピレーションを与えたりして、
頑張っています。
それに、地上で彷徨う人達も未だ多くいるから、その人達に私たちが声をかけて回っているのです。
名付けて、"お助けチーム"ですっ!
<なんだよ。単純な名前だな。>
<えぇ、シンプルな名前で良いじゃないか。>
<そうかぁ?>
えっ?
お兄ちゃんっ?!
池上さんっ?!
・・・気のせい・・・よね。
「愛那、行くよっ!早くしなっ!」
「師匠~っ!み、みなさんっ!お待たせしてすいませんっ!今日も頑張りましょうっ!」
「やだやだやだ~~~っ。おじさん達なんで、きたない格好なのぉ?」
「うっせえな、これがフォーマルスタイルなのっ!」
「信じられないっ!」
「も、もう少し綺麗な格好の方が威厳があります、にゃ・・・。」
「そうかぁ、しかたねえなぁ、リーマンな格好で良いか。」
「そうですね。」
「Dさんは、袈裟衣で良いかと・・・。」
「そ、そうですか・・・?あはは・・・。」
「み、みなさん、きょ、協力して・・・。」
「ぼ、ぼくは、JKな、とっきょちゃんと良子ちゃんの言うとおりにするよぉ。」
「やだやだやだ~~~っ、Kさんって人が気持ち悪い~~~っ!」
「と、とっきょちゃん、そ、そ、そんなことを言ってはダ、ダ、ダメです、にゃ。」
「良子ちゃんだって、震え声だよぉ~~~っ!」
「えっ?何々、ダンディな僕の肉体、あれ、身体は無いのか、まいいや。とても魅力的だろぉ~。」
「きょ、今日は、皆さんで分担して・・・。」」
「あう~~、シャーレお姉ちゃん、もっと遊ぼうよっ~~。」
「うん?そうかい?遊ぼっか~。」
「わ~いっ!」
「で、ですから、分担してですね・・・そ、その・・・。」
「あら、しずくさんの猫耳は、とても可愛いですね。」
「そ、そうですか?ありがとうございます。香織さん。」
「あれっ、そういえばさ~、シャーレさんと、しずくちゃんと戸越君は三角関係なんじゃないっ?ケケケッ。」
「と、とっきょ?!さ、三角関係って・・・。(そ、それに、と、戸越君って・・・。)ブツブツ・・・。」
「生意気言ってんじゃないないのっ!」
「そ、そうよ・・・。先生は私のものだものっ!」
「ああん?何だって、しずくっ?」
「ほらほらほら~~っ!ケラケラケラッ。」
「と、とっきょちゃんっ!!!」
「あぁ、うるさいっ!とっきょっも、みんなも止めなさいっ!!!」
「ヒ~~~ッ!!ユウが怒ったぁ~~っ!」
「ユウ姉さんでしょっ!!!」
「ヒャ~~~ッ!!」
「ハァ~~~。あ、あのですね・・・。」
「あ、あれ?愛那ちゃんが、何か言いたそうだね。」
「とっきょっ!あなたがうるさいから話せなかったのよっ!!!」
「ありゃ、ごめん~~っ!」
ちょ、ちょっと不安はあるけど、今日もお空はとても綺麗ですっ!!