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身長一八〇の隼人よりも顔二つ分高いダンダークが、隼人の額に自分の額がくっつく位顔を近づける。
「んん? ナスターシャに勝ったことくらいで調子に乗っておるのか? 嬉しいのは分かるが調子に乗る相手は考えたほうが良いぞ? よもや我を知らぬワケではあるまい。そして我はまだおっさんではない。三〇ぞ」
不快な表情を見せた隼人がダンダークの大きな顔を手で押し返す。
「知らねーよ。だから『誰だ』って聞いたんだろが、三〇で既にボケてんのかおっさん? それと、臭せー息吹きかけてんじゃねーよ。歯槽膿漏かよ」
ガイナとナスターシャが笑う。
ダンダークはガイナとナスターシャをじろりと睨むと隼人へと視線を戻す。
「……お主、口の利き方が全くなっておらんな。どのような教育を受けて育ったのか容易に想像出来るぞ」
「お前に言われたくねーよ」
辟易とした笑いを浮かべる隼人。
同じく、辟易とした笑いを浮かべるダンダーク。
「恐いもの知らずというものほど愚かなものはないな。……良いだろう。売られた喧嘩、このダンダークしかと買ってやろうかの。そして倍返しだの」
「おいおい、ちょい待て。逆だろ、逆。おっさんが始めに喧嘩売ってきたんだろ」
同調してガイナとナスターシャが頷いた。リレイアも。
「あ、おっさんがダンダークなのね。んじゃ、丁度良いな」
「丁度良い? 何が丁度良いのだ?」
「次やる予定だったから。おっさんが相手なら躊躇する必要ないからホント丁度良いわ」
隼人の言ったことに一瞬呆然としたダンダークは、我を戻すと腹の底から声を上げて笑った。響き渡る笑い声。
それがピタリと止んだ。
一閃。ダンダークが勢いよく拳を地に振り下ろす。
閃光が隼人達を大きく包む。ガイナ達は素早く跳び退く。隼人も遅れて跳び退く。
まるで巨大な物質が激しく衝突したかのような轟音と共に地面は陥没、蜘蛛の巣状の亀裂が地面から闘技場の壁にまで伸びる。
これには、さすがに隼人も唾を飲み込んだ。
「ヴァティスガロの将軍を他の将軍と一緒と思うなよ」
ダンダークの戦歴が浮かび上がる。
ダンダーク・ヴァンデリード(三十歳)性別・男性
『出身地』ヴァティスガロ帝国
『憑き神』土神タイダロニア
『戦績』七八戦六八勝十敗
【攻】★★★★★★★★★☆
【守】★★★★★★★☆☆☆
【魔】★★★☆☆☆☆☆☆☆
この者、現在六の位に席を置く者




