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紋章憑き~世界最強の男がやって来た世界は、キスもエッチも無い世界のようです  作者: 琴崎大寿
第一章 ワケも分からぬまま、この世界で最強を目指すことになりました
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さて、と。そうと分かれば――隼人は意識をナスターシャへと戻す。


「確認だけどよ。『隷属戦』ってのは、負けたヤツは勝ったヤツの配下になるんだよな? それってつまり、何を要求しても良いって解釈で間違いないな?」


「そうだ」


「OK。それじゃあ終わらせよう」


「随分とあっさり言ってくれ――っ!?」


 隼人はナスターシャの両脇から両腕を抜くと、すかさず左腕をナスターシャの首へと回し、右腕の上腕辺りを強く掴んだ。ご存じ、裸締め――バックチョークというヤツだ。


「まあ、あっさり終わらせるんだよな」


「んぐ!……なんだ、こ、ん……なっ……」


「無理無理」


ナスターシャは首に回された腕に手を掛け力を入れるが、ガッチリと決まった裸締めはビクともしない。


徐々に締め付ける力を強めていく隼人。見事に決まった、頚動脈洞だけを圧迫した裸締めはナスターシャに苦痛というものを殆ど与えていなかった。


ナスターシャの長い爪が隼人の腕に刺さる位に強く抵抗するが剥がせない。


直感的に『ヤバイ』と感じたナスターシャは、本能がそうさせるのか『詠唱』を口にする。『魔法』を唱える。


しかし無理だった。言葉が上手く紡がれない。詠唱無くして『魔法』を放つことは出来ないのだ。


焦ったナスターシャはヒールブーツの踵で隼人の足を何度も踏みつけるが、隼人は全く痛みを感じた素振りを見せない。視界がぐらつく。意識が揺れる。


それはナスターシャが生まれて初めて経験することだった。


『なんだ、これは……。な、なぜこんなものが……』


ナスターシャの体が小刻みに震え出す。その震えは次第に激しさを増していく。


ナスターシャは初めて、後ろの隼人に恐怖した――殺される。


騒然とする観衆。衝撃的だった。それはマウロノがリレイアを破った時の比ではない。リーンハルスが誇る『双将』が何も出来ない。させてもらえないのだ。


ガイナははやる気持ちを抑えているのか、拳を強く握り、黙って戦況を見つめていた。


隼人がナスターシャの耳元で言う。


「オレの勝ちだな?」


ナスターシャは頷く。


「よっし」隼人が腕の力を緩める。


隼人が技を解いたと同時に、ナスターシャが膝から崩れ落ちた。


「大丈夫け?」


ナスターシャは咳き込みながら隼人を強く睨む。


「な、何が! けほっ! っ……だいっ……じょ……こほっ! 大丈夫か、だ! 殺す気だったくせして!」

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